北陸の峠道


大内峠


昨年富士写ケ岳に登ったときにも大内峠を探してみたかったが、下調べしてなかったので止めに
したのだ。今日は富士写ケ岳の登山口は、登山者の車で溢れていた。大内トンネルの山中町側
のすぐ側だから福井からの登山者も多いのだろう。

大内峠は丸岡町山竹田と山中町大内町の境にあり、昔は丸岡側には越前藩御番所が置かれ足
軽が詰めていて、加賀藩側にも大内村口に大内御番所が置かれていた。厳重に通行人を監視し
ていたのだ。

更に遡ると、一向一揆が盛んな頃は、それを抑えようとする朝倉の軍勢が行き来した峠であり、天
正三年信長によって一揆勢が全滅されるまで、戦が繰り広げられたところなのである。



峠は山中町側にある白山神社の横手を、ものの50〜60m程雑草を除けながら登ったところにあ
った。多くの通行人の道中の安全を見守ったお地蔵さんの姿は無く、側に立つ巨木のみが、ずっと
人の通らなくなった峠道を見つめている様だった。



巨木は切り立った崖の上に立っており、下は国道がトンネルに向かっていて、峠道は国道で
遮られている。多分旧道を辿ることは難しいだろう。

帰りに丸岡町上竹田の曽谷集落にある「千古の家・坪川家住宅(国重文)」に寄って、お蕎麦
を食べてきた。美味しかった。一皿 650円である。



千古の家 坪川家住宅 国重要文化財

(’01・06・03)


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