北陸の峠道
能登越の峠から県境尾根を三十三間山へ
能登越は、近江坂と呼ばれる大御影山を通って今津の酒波(さなみ)へ抜ける、尾根上の長い峠道と云
うか古道と云うのか、その三方側の最初に登る峠道だ。能登又谷を使って美浜の松屋へも道があるので、
今津からそちらへも行き来があったのだろう。久しぶりの峠道歩きで、本来ならば能登郷へ降りて近江坂の
尾根道へ登るのがいいと思うのだが、三十三間山から北の尾根を歩いてみたかったので、車を能登野林道
へは乗り入れずにバイパスの道路脇に置いて歩きだした。
バイパス道路から能登野林道入り口を見る 右の杭にトラテープ
林道入り口の目印は、橋の近くで、細い木の棒がポツンと立っていて、小さいトラテープが巻いてある処。
歩いて行くと電気柵があるで、電気が来ているか判らないが、ストックで上の線を持ち上げてくぐり、下の
線をまたいで通過した。あとは林道終点まで45分ばかり歩いて休憩。
沢山撮っても掘れた感じがうまくでない
沢を渉り、リボンに従い左へ、すぐに案内が下がっていて、間もなく深く掘れた道を歩くことになる。ときには
平行して掘れた道があって、よく歩かれた峠道の特徴が見られる。途切れることなくずっと続いていて、なか
なか急な登りだ。ここは昔の状態がよく残っていると思う。 gpsで珍しくジグザクの軌跡が一部記録されて
いた。
樹木の無い広々とした峠 三方側を見る
掘れた道がおわり、峠近くになると丸太の架かった沢を越える。誰も見ていないので、そろりそろりと慎重に
渉った。間もなく広い草原の様な鞍部の峠に着いた。 猿の一団がいてすぐに林に消えていった。三方側は
集落が見下ろせるが、東側は大御影山や三重嶽につながる尾根が少し霞んで見えていました。覗き込む様
な感じで、能登郷へ下る道が見える。両側の尾根道への入り口には赤いリボンが見えた。
薄い踏み跡が続く
三十三間山への尾根道は、最初は緩い登りだ。あまり特徴のない雑木林の中を行くと云う感だが、下の軌
跡図004地点の少し手前からブナが目立つ、歩きやすく、涼しい風が吹き抜ける林の中あを歩くことになる。
これがとても気持良くて、今日は、登りの深く掘れた峠道、そしてこのブナの尾根道で満足した気持になれる。
この県境の尾根道は、1時間20分程で歩け、迷いやすい処では赤いリボンを探せば間違いはありません。
三十三間山の頂上には5人が、夫婦松の処では3人の方々が休んでおられました。三十三間山登山口の
駐車場から車までは、疲れも出て40分近く掛かって辿り着く。背中の筋が一カ所おかしくなって前にかがむ
のが大変で、靴下や靴を履き替えるのに往生した。これも歳のせいか。でも、今日の峠歩きは良かった。
('05年6月14日)