福井の小さな山歩記



丈競山(1999・09・18)



数日前の天気予報では、この土日は雨だったが、朝新聞を見たら今日土曜日は
一日中晴れマークである。そこで丈競山(1045m)に挑戦することにした。

龍@ダムからの階段を登り始めたのが9時35分だった。階段が終わってから
少し行くと、登山者の調査だとかで,名前や住所年令を記入してくれと言う箱が
置かれてある。地面には綺麗な緑色の木の実が沢山落ちていて、帽子を付けて
いるのもあって可愛らしい。風もなく静かで,時々葉に当たって落ちる音が聞こえ
る。11時20分展望の良い場所へ出る。南北の丈競山が目の前にあり、南の頂
きには山小屋らしきものが見える。ここまでは、まあ順調だった。

この時、4・50代の夫婦が追い抜いて行った。少し先で休んで居るところを追い
抜くのであるが、すぐに急登で,私はここでロープに掴まったりしてペースを崩し
てしまい,胸が苦しくなってばててしまった。やっとのこさ北の頂上(964.3m)に着
いたのが12時25分、予定では南の頂上での食事にはいる頃なのである。


(北丈競山頂)
北の頂上には,先ほどの夫婦を入れて4人の方が休んでいた。すぐにコンビニで
仕入れたいなり寿司を口にしたが、いつもの様にうまいと感じないのだ。食欲が
無いのである。だいぶ疲れてしまったようだ。先ほどの夫婦はリンゴを丸剥きして
いて、それがとても美味しそうだ。次ぎからは私も食べる物を考えないと、この年
だから少しは楽しんで食事をするべきではないかと思うのだ。

やがて男女各一人が間をおいて下っていき、代わりに屈強な,いかにも山男とい
う感じの人が登ってきた。座るなりブシュッと缶ビールを開ける。食事の後、山男
は南丈競山に向かったので、私もその後に続く。40分ばかり休んだので、おお
むね順調に13時40分頂上に。真新しいログ造りの山小屋の床板に仰向けに寝
そべって,しばし休息。木の香りがする。
その間も、山男はロフトに登ったり,あちこち動き回って写真を撮っていた。頂上
は微風。浄法寺山が間近にある。


(南丈競山頂)
小屋の中にぶら下がっていたノートに名前を記入するが、見ると、ここまで2時間
で来たなどと言う人がいる。タイムを競う訳ではないからどうでもいいのだが、私
は3時間半近い。すごい体力の差だ。でも今日はここまで来て良かった。

下りは2時間35分もかけて歩く。昔スキーで脱臼した右足首が疲れてきたので、
どうしてもゆっくりになる。「唯一の水場」で,ザックザックザックと力強い足取りで
山男が追い抜いて行った。登山口に着いたのは、16時45分だった。

家でシャワーを浴びて,食事までひっくりかえっていたが、身の置き所がないとい
う感じで、胃の調子も悪いし少し寒気がするみたいなのだ。ところが、冷たいビー
ルを飲んでいたら、みるみる回復して、心地よい疲れに代わった。カロリーと水分
が不足していたのだろう。次回より缶ビールを1個持って行こう。



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