病院の風景

公衆電話からの接続

入院4日目にもなると、e−mailが見れないと寂しい。そこで奥方に、家で受信
メールをノートパソコンに 取り込んで貰い、そのノートパソコンを病院へ持って
きてもらってメールを読むことにした。
しかし、私のノートパソコンは古く、おそろしく重い。それにバッテリーは一分間
と持たないので、100ボルト のコンセントが必須なのである。家との間を持ち
運ぶのは、はなかなか大変なのだ。

一週間もすると院内をぶらつくことが許されたので、早速一階の公衆電話が
設置してある所へ行ってみた。 ISDN用のねずみ色の公衆電話が2台と普通
の公衆電話が一台並んでいて、100ボルトのコンセントも あるし、折り畳み式
の椅子が2脚あるではないか。椅子が用意されているところがいかにも病院ら
しい。
そこで、重いノートパソコンを運んで、椅子に載せて接続を試みたのである。
最初は手順に戸惑ったが、まず 切り替えスイッチを押すことが判り、すぐに接
続に成功、万々歳である。
東京の息子が、孫の画像を送って来たときはだいぶ時間が掛かったので、途
中で回線が切れないかと ひやひやした。モデムのカードが28.8kbpsだから
仕方がない。ISDNのカードが無いのでアナログでの 接続なのだ。

以後、午前と午後一回づつ、ノートパソコンを持った私の姿がそこにあったの
だった。



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