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'04年4月29日〜 退院後の生活 尿管にカテーテルを挿入したままの生活は、やはりなかなか面倒なもので、定期的に栓を抜いて排尿するのだが、そのたんびにペニスの先にあてがっていたトイレットペーパーが血で汚れていて、時にはパンツも汚している。 排尿の最後にはたらたらと濃い血の色となって終わる。血の塊が混じる事も多々ある。終わって栓を締めるのだが、なかなか力が必要で右手の人差し指の横に豆が出来るほどなのだ。そしてまたトイレットペーパーを沢山たたんで管が出ている処に当てる。回数も多いのでトイレのペーパーの消費が激しい。 痛みを強く感じることはなくて座薬を使う必要はなかったが、「術後の注意事項」を読むと血のにじみ等の予防のため朝夕用いるとある。しかし貰った薬の袋には「痛む時」と書いてあるのだ。それで予防として寝る前にだけ使うことにした。カテーテルとの摩擦でちくちくとすることもあるし、痛み止めとして良く寝られるかも知れないと思ったのだ。 息子の所では2泊して4月30日に福井へ新幹線経由で帰る。孫は可愛いのだが手術後の身体には少し疲れる感じもする。なにせ生身の身体の中を90度位の熱で焼くのだから、考えてみれば大変なことなのだ。 新幹線は乗り心地が良いので感じなかったが、クッションが硬くて振動があると股間に響くのだ。肛門と陰嚢の間、背筋を伸ばして椅子に座ると丁度底と云う感じで当たる処が腫れているようで、圧迫されると痛い。腰を落として尾てい骨近くで座るか、身体を左右どちらかに傾けて底への圧迫を軽減しなければならない。あぐらもよくない。 自転車厳禁と注意にあるが、言われなくても乗る気はしない。我が家の自動車は乗り心地が悪くて街中を走る時は要注意だ。 5月2日に退院後初めて湯に浸かったが下腹が膨らんでいる。腫れだろうかそれとも膀胱に入っているバルーンカテーテルのせいなのだろうか。 風呂に入っていて気がついたのだが、ここ数ヶ月の間ずっと左の肩から首にかけての筋が張って痛かったのが、なにやら急に楽になっているではないか。不思議なことだ。毎食後飲み始めた薬のせいか、気温が上がってきたためか、それともガソデックス錠を止めたため、また男性ホルモンが少しづつ出てきていて、そのための身体の変化なのだろうか。 5月4日 うすら寒い日で午前中遅くまでふとんの中にいた。それから起き出してパソコンに座ったが調子悪く、またふとんにもぐる。それでも寒いので熱を計ったら38度あった。術後初めての発熱だ。原因は不明だが、取り敢えず葛根湯系の薬を飲み、暖かくして寝る。幸いにして夜中には平熱となった。念のため葛根湯系の薬を飲んでおく。 その後はヨーグルトを食べているせいか排便も順調で、あとは早くカテーテルが抜ければいいのだが。カテーテルの外側を伝って尿が漏れるので、カミさんが昔使っていて残っていたナプキンをあてがうことにした。 04年5月13日 バルーンカテーテル抜去 紹介状を持って病院へ、システムが新しくなっていて、紹介状は紹介状の受け付けへ提出する。すると、すぐにスキャナーで読み込まれて担当の医師が自分の端末で見ることが出来るようになっていた。 尿の検査で、まだ少し汚れているとかで服用薬を2週間分貰う。メイアクト錠100mg とムコスタ錠100mg 。抗生物質と胃の薬だ。よって2週間後に来院することで予約をする。 バルーンカテーテルを抜く時に膀胱の洗浄をする。「うひょ うひょっ!」とへんてこな感じがしたと思ったら、あっと云う間にカテーテルは引き抜かれて終わりとなった。 抜去後に尿が出にくくなることも多いらしく、出にくくなったらまたカテーテルを挿入するので来院して下さいとのことだった。 当面の心配は、尿道が詰まることだけだが、家に帰ったら普通に尿意があって排尿出来たので、まずはほっとする。 待合室で 泌尿器科の前で順番を待っているとき、隣に座った爺さんと話しをした。5年前に前立腺の摘出手術をしてからずっとカテーテルが入ったままだという。最初カテーテルを入れなかったが、詰まって尿が出ない時は短い棒を渡され、自分で棒を挿入して出すようにしていたそうだ。しかし、これは棒の消毒やらなにやらで大変だったそうだ。 カテーテルを入れてからは、排尿するタイミングが気になって気が休まらず、栓をする方式から袋をぶら下げる方式に換えて貰ったとのこと。いやあっ大変ですねえ。私は2週間ほどで辟易しているのに何年も管が入ったままだとは。 尿が出ない 病院から帰って排尿があってほっとしたのは11時半頃だったが、午後4時半頃になって随分と長い間尿意を催さないなと思っていたら、少し催してきたのでトイレにいったのだが全然出ないのだ。あれれ、もう閉尿かと思うと脂汗だ。しばらくして、たらたらと数滴赤みを帯びたものが出た、それだけなのだ。 その少し後でまた尿意あり、全く出ず。これはあかんと車で病院へ向かう。もう午後6時だ。ところが途中もの凄い尿意が襲ってきた。出るのか出ないのかコンビニに飛び込んだ。多くはないが出たのである。そこでどうするか考えたが家に戻ることにしたのだ。そしたら途中また凄い尿意だ。これはひどかった。我慢我慢で家に帰った。出方はカテーテルの時と同じ程度のいきおいだが、出る分には安心だ。しかし、今度は頻尿なのだ。4回程続けざまにトイレに通ってやっと収まったようだ。毎回そこそこ出たのだ。 明日はどうなるのだろう。 '04年5月14日 頻尿と発熱 午前零時から1時半頃までの間に4回ほどトイレ通い。明け方に2回ばかり行ったのだが、微熱が出ている感じがする。朝食の前に粉末の葛根湯製剤を服用、9時頃検温したら37.2度だった。風邪か治療に原因するものかちょっと不安だ。 昼食前にも葛根湯製剤を飲んだが熱は下がらず38.2度もあるので、3時頃病院へ電話する。泌尿器科の看護師は、先生は二人とも手術中なので、尿がよく出ない為の熱かも知れないので救命センターへ来てくれとのこと。 車で向かう途中2回尿意があり、1回目は途中のショッピングセンターへ駆け込む。2回目は病院で。採尿と採血をして、その結果を見ながら医師は白血球が少し多いし、尿に血が混じっているので膀胱が炎症を起こしているのかも知れないとのこと。すでに昨日、抗生物質は貰っているので解熱剤と胃の薬を貰って終わり、尿の量などは訊かれなかった。泌尿器科の医師でないので一般的な見方になるのは仕方のないことだ。 解熱剤 ロルフェナミン錠60mg、胃の粘膜保護 ガストローム顆粒1.5g/包 6時頃薬を飲んだら9時頃には熱は下がりだしていた。念のためもう1回解熱剤を飲んだ。 '04年5月15日 また尿の出方が悪い。 午前零時から7時まで排尿が無くて、7時のそれも少ない。8時頃排便があったが、その時の尿は極めて少なかった。やはりおかしい様に思う。土日にかかってしまい具合が悪い。 でも、この2日間、車を運転していたら凄い尿意に襲われたので、ためしにその辺をぐるっとドライブして廻ってみることにした。これが的中してすぐに家に戻って排尿、続けてドライブしてまた排尿に成功したのだ。良かった。どうやら身体を動かしていたほうがいいらしい。 それに洋式の便器に座っているより立っているほうが良く出るみたいだ。 しかし、夕方になって身体がだるくなり、また熱が出てきて解熱剤を服用する。 夕食のデザートにカミさんが西瓜を買ってきてくれた。利尿に良いとの息子の嫁さんからメールが来たからだ。それに以前、カミさんの友達から頂いた乾燥させた「きさらげ(ぎ)」を煎じて飲むことにする。昨年9月に還暦つれづれ草に書いた腎臓に良いという煎じ薬だ。 カテーテルが抜けたからといって、なかなかすぐには楽にして貰えそうもないらしい。この手術を受けた方々は皆さんこの様な経験をされているのだろうか。 '04年5月16日 水分を多く採る 午前零時から8時15分まで6回の排尿あり。子供の頃に住んでいた家の便所みたいな処で排尿している夢をみた。子供の頃ならここまでの夢をみたら寝小便をしていたかも知れない場面だ。大人になってからもはっとして目が覚めて、濡れてないかと確かめるようなこともあった。この先どんどんと年を取ったらどんなことになるのだろう。 排便時にも出たが、11時40分に案外と沢山でた。そして13時、14時、15時と600ccまで入る計量カップを買ってきてで尿量を量ったら、それぞれ 240cc、240cc、280cc だった。煎じ薬やらコーヒーやらスープを飲んだので沢山出るようになったのだろう。しかし、排尿の最初に血が混じるので色は濁っている。 夕方になるに従って体温が37度を越えそうになってきて、倦怠感が増してきたので解熱剤を服用する。残りはあと1個となった。 '04年5月17日 外出する 微熱は出たが37.2度以上に上がらず、それも間もなく平熱のレベルに下がったみたいなので、身体の調子はいまいちだが解熱剤は飲まないで過ごした。毎食後抗生物質を飲んでいるのだから、諸症状もだんだんと改善してきてもよいのではと思う。尿は相変わらず濁っている。 午後、車で7・8kmのところにあるデパートに買い物に行く。デパートの駐車場に入ると尿意を催してきた。このデパート内にある紀伊国屋書店で山に関する本と県外の2万5千分の1地図を購入。書店内にトイレがあるので安心してゆっくりできる。 帰りの車でも家に近くなってきたら強い尿意がやってきた。 (このページ終わり) |