北陸の峠道


上根来集落から木地山峠・百里ケ岳・根来坂

木地山峠も根来坂もすでに「北陸の峠道」に載せているが、根来坂は11年も前に歩いていて、今回歩いてみて
素敵な道跡の記憶が全く消えているのに気がついた。それで写真も沢山撮ったので再び載せることにしました。

木地山峠は上根来から高島市の朽木麻生(中小屋)へ越える道の峠です。そこには木地山という地名もあります
ので、この名前が付いたと思います。 上根来集落から登るのは、私は3回目になります。

 
上根来集落の木地山峠への登り口                             暫く歩いて沢伝いの道となります
 
            ここは慎重を期すところです                             沢を離れると支尾根のジグザグ道で峠道らしい雰囲気です
 
尾根が狭いのであっち側こっち側と尾根を横切ります                             少し複雑な地形の中を進んで峠です

木地山峠の石仏  上方向は桜谷山 手前方向は百里ケ岳

百里ケ岳(931.3m)は、峠からずっと尾根上を歩きます。山頂が近づくとぐっと登りとなります。現在は高島トレイル
に設定されていますので多くの方が歩くのでしょう。ナメコ等は見当たらないので、ここは坦々と歩くところです。

休日はツアーの登山客などで賑わうのでしょうが、今日は月曜日で誰にも会いません。でも、食事を終えて立ちあがっ
たとき、下の方から男性の声が聞こえてきました。

 
山頂間近の様子                                            山頂の一等三角点


根来坂へ向かいます。百里ケ岳からの急な下りの途中で、二人の方が登って来ました。顎に白いヒゲを蓄えた優しい
感じのお爺さんと、何となく似ている声の大きい若い方です。百里新道のピストンとのことです。ナメコは乾いたものが
ほんの少しと言っていました。

シチクレ峠への分岐を過ぎ、ここも坦々と歩きました。やがて登りとなり、そのピークを少し下がった処が根来坂の峠
です。11年前は真夏で濃い緑の葉に囲まれていた様な記憶がありますが、今は広々とサッパリとした感じです。

 
峠のお地蔵さん                                      峠の 一石一字塔

以前と異なるのは、鯖街道と云う字が目に付きます。鯖だけでなくいろいろな物産や人が行き交った歴史の道です。
峠からの道は、今迄の尾根道とは違って、歩き易い雰囲気のある道になりました。出来るだけ勾配を少なくするように
したのでしょう、下って見て驚きました。

私の後ろの道は左へゆき、ぐるりと回って写真の左に繋がります。そして右へゆき左に降りて行きます。

 
枯葉で足首が埋まる程です。昔々にはここを家康などの偉い人達も通ったのでしょう。ゾウも歩いたと言われています。


見覚えのある井戸の処を通ります。11年前より何か雑然としていて、井戸の蓋をずらして覗きこむことも簡単には出来
ません。そこを過ぎると一旦舗装道路に降りることになります。ここを降りないで尾根を進むと、ほとんど舗装道路を歩か
ないで済むのですが、その降り口というか登り口に通行止めの板が置いております。危険個所があるのでしょうか。

 
                  ここへ降りてきます                     左の小さい標識が峠道の下り口 右の板に通行止めと書いてある

だいぶ舗装道路を歩いて再び峠道へ入ります。今度は樹相が変わって紅葉の林の中をジグザグに下ります。急に赤い
蛍光色のテープが目立ちます。広い斜面になると道跡が複数になりがちです。その点、このテープの目印を辿ると間違い
なく降りれそうです。

 
              林の中を下ります                                    広い斜面には幾筋もの深く掘れた道跡が残っています

舗装道路からの峠道への入り口です

楽に歩けましたが随分と長く感じました。ジグザグの一辺が長いのです。4時近くになって、やっとのこと舗装道路に降り
立ちました。それから車まで歩かねばなりません。その時、大きなザックを担いだ男性が歩いてきました。 これから峠へ
登るそうです。当然峠に着く頃には暗くなりますが、夜は上で泊るとのことでした。 いろいろな人がいらっしゃいますね。

今日の滞在時間は7時間半、歩いた距離は14km程、ナメコ少々でした。



(’11年 11月 28日)
2万5千分の1地図「古屋」

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地図閲覧サービス 「ウォッちず」を使用しております。          GPSで往復14km程です。