北陸の峠道
越道峠・ついでに三角点上滝谷
越道峠への道はすべて舗装道路で、あまり趣は期待できないだろうとは判っていたが、江戸時代
加賀藩三代目前田利常によって、奥山廻り役が黒部奥山の警備の為に組織され、その方達によって
開かれたと云うので、一度歩いてみたいと思っていた。
それだけでは長距離を走ってくるのだから物足りない。それで近くの三角点を見てくることにした。
峠から入る山道は 北又谷を沢歩きする方々の入渓地への道でもあるらしい。最近は初雪山まで道が
開かれたと言うし、今日の私みたいに三角点を見に来る人もいることだろう。
朝日小川トンネルを抜けて右、ここから町道が始まる 同じ場所から小川温泉を写す
朝日小川トンネルを抜けると小川温泉で、出た処すぐ右に町道湯ノ瀬北又線が始まる。トンネルが
見えるが、その前に鍵の掛ったゲートがあり、一般車は通行出来ない。タクシーはOKで、遠方から北又
谷を歩くためとか朝日岳に登るために来る人は、JRの駅からタクシーを使うらしい。
ゲートに掴まって横を通り抜けてトンネルに入る。真っ暗でライトが要る。抜けると左下に、小川温泉の
露天風呂が見える。最初は沢沿いだが高度を上げて斜面の横腹の道となる。峠は朝日小川と黒薙川北又
谷との分水嶺となっている。
行程の半分程の処から朝日小川ダム
大きく立派な林道記念碑と峠の石柱
左上のピンクのリボンの処が山道入り口
坦々と歩いて2時間、越道峠(標高881.7m)に到着する。大きな林道記念碑があり、その後ろ一段
下がった処は広場になっていて、「公衆便所」と大きな字が目立つ小屋がある。峠の石碑の横には腰を
下ろすのによい石が置かれている。大休止だ。天気が好いので気持ちがいい。
この峠は村人が隣の村へと通る処ではないし、多くの旅人が行き交う峠ではないので、旅の安全を祈る
お地蔵さんは無くても不思議ではありません。
ずっとこの様な道ならいいのですが
人には会わないが、峠直前で車が1台下って行った。まあ、ここを歩く物好きはそう多くはいないと思う。
一息ついて峠から山道へ入る。最初のうちはとても歩き易くよい道だ。地図を見ながら三角点への取り付き
場所を探す。最初水の無い狭い沢へ入ったが歩きにくいので戻り、すぐ手前の斜面を登った。
こういった感じの連続です
ここは正解で、やがて灌木のうるさい痩せ尾根となり、時間を喰ったが無事三等三角点上滝谷1083.99m
を見つけることが出来た。現在は眺望は無い。
多分この見えている処が三角点のあるところだと思われる
下りは早い。峠から10分程下った処で車が3台連なって降りて行った。車ならあっと言う間だが歩くとなると
私みたいな体力では、いくら道が開かれたと言っても、更に初雪山までは行くと云う訳にはいかない。
ずっと適度な下り勾配なので、すたこらと言う感じで小川温泉へ向かって急いだのでした。
---- GPSの軌跡です (Track Logger WPL-1000LXによる)----
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
を使用したものである。(承認番号 平17総使、第657号) 」
(’10年 10月 17日)
2万5千分の1地図 「小川温泉」
HOMEPAGEへ 北陸の峠道の目次へ