隠れ家とその周辺点描
あけびの実る季節
白鳥山の帰り能登へやってきてから天気は不順で散歩もままならない。 小雨の間隙をぬって隠れ家
の周辺のあけびの成り具合を見て廻った。毎年実を付ける処が4カ所ばかりあって、そこは今年も順調
に実を付けていたが、去年か一昨年かに見つけた、紫色をした立派な物は見当たらなかった。
そこで、他にも実を付けている処はないかとカミさんとうろうろと探し歩いた。道路際の繁みを覗き込み
ながらゆっくりと歩き廻った。同時に栗の実も落ちていないかと下も見ながら歩いた。実は、昨日拾った
小さい栗の実をご飯に入れて炊いたのがとても美味しかったのだ。
栗の収穫は無かったのが、あけびは新たに3カ所に沢山ぶら下がっているのを見つけた。 雨が降り
出す直前に見つけた物は、紫色で表面がつやつやと輝いて見えて二人で歓声を上げてしまった。ゴル
フのクラブであけびの蔓を引き寄せて、カミさんがへっぴり腰でやっとのこと1個だけ採取することが出
来た。
隠れ家へ戻って、さっそく写真を撮ってみた。目で見る様な訳にはいかないが、今年もあけびの季節が
やって来たという記念の写真なのだ。都会の下町で育ったため 子供の頃はあけびなどは知らなかった
が、この歳になってやっと自然の実りに親しむことが出来るようになった感じだ。あけびが実を付けると
秋も深まって紅葉も近い。
(’06年10月2日)