隠れ家とその周辺点描



小田中観音堂
能登国三十三観音第十番札所


 急に良い天気になって山に行きそびれてしまい、隠れ家近くの観音堂を三つばかり廻って歩いた。
最初に廻った小田中観音堂は、山の中にひっそりと佇んでいて印象に残ったので、何枚か写真を
撮ってきた。

鹿島郡中能登町小田中、今は県道になってしまった旧国道159号線の小田中バス停の処に、難
しい名前の神社がある。 この神社の向かいに斜めに入って行く細い道がある。 この七尾に向かう
道は昔,東往来と呼ばれ、この細い道は宿場通りだったので、今もその面影を残しているようだ。


親王塚 なかなか大きな古墳だ 右の立て札は立ち入り禁止の宮内庁のもの

神社前、小田中のバス停から斜めに入って行くと、間もなく左に「親王塚」、右に「亀塚」と云う古墳
がある。親王塚は直径が70m近い円墳で、崇神天皇皇子大入杵命の墓だという。古い木の立札
があって、立ち入りを禁じ、池の魚を捕ったり草木を採ってはいけないとあり、宮内庁とあった。

 
観音道と刻まれた石 ここから山の中へ約1km                         林道から一段下にある観音堂             

その左横の細い舗装された道を登って行き、家が無くなると林道長谷川線が始まり、観音道と刻ま
れた石が立っている。そこから約1kmの山の中に小田中観音堂はある。初瀬寺とも呼ばれている。
林道の一段下、樹木に囲まれてひっそりとしていた。 周囲は狭くて、私のカメラでは濡れた薮の中に
でも入らなければ全体を写すことが出来ない。
とても静かで良い雰囲気だが、最近は霊場巡りで訪れる人が増えているのかも知れない。


小田中観音堂

観音堂の由来には、集落内の先の二つの塚にも関係するもの、そうでないもの等があるらしい。興味の
ある方は、「北國新聞社刊 能登国三十三観音のたび」をご覧になって下さい。

県道を羽咋の方へ向かうと間もなく国道159号となり、いずれも国道近くに第十一番札所・高畠正霊寺
(観音堂)、第十二番札所・四柳観音堂があります。

(’06年9月17日)

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第十一番札所高畠正霊寺(観音堂) 前の道は碁石ケ岳へ登る道


第十二番札所四柳観音堂の観音種字碑

四柳観音堂は苔むした階段を上がった処にある