北陸の峠道


鹿熊峠・高坪山

この峠は、五箇山相倉合掌集落の上の方にあって、昔は上梨谷から城端へ抜ける時は多くの場合
この峠を使っていたという。 鹿熊峠から朴峠ー唐木峠を通る道は、中部北陸自然歩道として整備され
ている。 時代も新しくなると、鹿熊峠から細尾峠を越える道が使われるようになった。尾根筋の道で
で雪崩の心配が無いためだった。 

朴峠ー唐木峠は以前歩いているので、次は鹿熊峠をと思っていたのだ。福光ICから国道304号線で
五箇山トンネルを出たところを右へ、旧304号線を少し行くと、左側に峠への入り口がある。向かい側
が広場になっていて車を停められる。朴峠への登り口は、その手前、平スキー場入り口辺りから反対
側へ入る。以前一度登り口まで行ったことがあるのだが、もう忘れてしまっている。


鹿熊峠登り口  手前の道路は旧304号線

鹿熊峠までは15分か20分くらい。道は倒木があったり短い雑草に覆われていたりする。峠の標高は
730m、左手に石垣が残っている。標柱などは雪で倒れたままだ。お地蔵さんはみあたらなかった。
今は残っている道は短いのであっけないが、峠らしい峠だと思う。反対側に下り始めると、前が開けて
少し雪を残している山々が望まれた。


鹿熊峠 上梨側から見る 右側は石積みになっている 高坪山へは左上の尾根を行く

今日は短い峠道なので、峠から高坪山(1013.9m)へ尾根伝いにでも行こうかなと思っていたのだ
が、峠に来て見ると、尾根へ取り付く道がはっきりしない。尾根はすぐ上なので私一人なら考えるまで
もなく何処からでも登るのだが、今日もまたカミさんと一緒なのだ。それで歩き易さを考えて峠道を反対
 側へ下り、林道を歩いて高坪山へ向かうことにした。 こうなるとビールを担いでピクニックという感じだ。

林道を一時間ばかり歩いて、土砂が崩れたところを乗り越えると、高坪山登山口の標柱があった。そこ
から偽木の階段などのある歩きやすい道を登ると、15分くらいで山頂に到達する。山頂からは、庄川
を挟んだ下梨一帯が見下ろせた。  


高坪山頂上近く


高坪山頂上

林道へ戻り、尾根伝いに峠へ続く道への入り口を探したが、その辺りは草ぼうぼうだし、なんでも急な
ガレ場があって、下りにはあまり通らないほうがよいとのことなので、林道を引き返すことにして、そこ
で昼食とした。例によって冷たいビールを飲み、コンビにのとろろ蕎麦を食べたのだが、すきっ腹にビー
ールを飲んだので、食べ終わって立ち上がったらフラフラしていたのである。 

何しろ帰りに採ろうと目を付けていたワラビなどの山菜を採りながらなので、一時間の林道歩きもあま
り気にならず、峠道を登り返して車に戻った。高坪山を往復するあいだ、日曜日だというのに誰にも会
わなかった。今日はあまり暑くはなく、気持ちのいい日だったのだが。 

(’06年6月18日)

 「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。  (承認番号 平17総使、第657号) 」

カシミール3Dにより作成しました。上図の経緯度線は日本測地系で表示されています。

2万5千分の1地図「下梨」「上梨」

  001 峠入り口
  002 鹿熊峠(730m)
  003 高坪山登山口
  004 高坪山(1013.9m)
  005 食事をした処、峠への尾根 道へはこの辺りからと思われる
   006 帰りにチェックした堰堤の 横へ入る尾根への登り口 、高坪山へは、ここから登るか、鹿熊峠から尾根に取り付き、846m、そして006からの道と合流して896mへ、林道を横切って山頂へ向かうらしい。


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今日の様な山歩きはシニア向きで、私でも余裕をもって歩けます。