還暦つれづれ草
やっかみ気分でお正月
いつも年末近くになると銀行強盗や現金輸送車襲撃事件が多くなるみたいだ。大晦日には一家
4人が惨殺されたというショッキングなニュースが飛び込んできた。ひどいと言うほかない。
またこの時期、テレビや新聞などでは、プロ野球の選手の契約更改が4億円だとか、20才で1億円
だとか等々盛んに報道されるのである。私はプロ野球には興味が無いせいもあるのだが、この莫大
な報酬金額はいささか理解し難いし、ちょっと面白くない気持ちにもなる。貧乏人のやっかみなので
ある。
同じ新聞の報道でも、一人暮らしのおばあさんが僅かな年金生活で暖房も使えずテレビも見ずに
生活しているのに、介護保険料はその僅かな国民年金から天引きされてしまう、と云う様なことが
載っていた。介護保険料は「払っている」のではなく「とられている」と云うのが実感だとあった。
新年に入ると医療保険制度の一部が変わる。どうなることやら。
この二つの話は次元の異なる話なのでどうのこうのと言う訳ではないが、ただあまりに落差が大き
いので驚いたと云うかやりきれない気持ちになったのである。
ところで年末年始のテレビ番組は見たいものが少ない。つまらない特別番組のオンパレードなので
かみさんと二人での20世紀最後の晩餐を、かみさんの希望によりゴルフチャンネルを見ながら摂っ
たのだった。紅白歌合戦も興味が無い。第一うるさいのは好きではないし 最近の歌はうるさいだけ
のような気がする。
子供達はどんなお正月を迎えるのだろうか、などと云うきわめて平凡な会話を交わしたりしているう
ちに新年を迎えた。外は雪雷が轟いてあられがパラパラと屋根を打つのが聞こえて北陸の冬らしい
正月になりそうだ。
(2001・元旦)