還暦つれづれ草
お年寄り
朝のテレビのニュースで 「昨日鳥海山に登ったまま戻らなかった3人の登山者の内、64才の
二人のきょうだいのお年寄りが、今朝自力で下山した」と云う様な内容を伝えた。残りの一人の
方が心配ではあるが、このニュースを聞いて思わずかみさんと顔を見合わせたのだ。「64才で
お年寄り」かと云う事と、私も もう少しで「お年寄り」と呼ばれるのかと云う思いが頭をよぎった
からである。
私は、61才と6ケ月で、こうして頑張っているのであるが、もう2年も経てば「お年寄り」と云うこ
とになってしまうのか。かみさんも、ゴルフ仲間を見ると60才をだいぶ過ぎてもばんばん飛ばし
て、いったい何歳なのだろうと思う方々がいるそうである。その様な方々は、自分を「お年寄り」
だとは思っていないし、そのように呼ばれるのはあまり嬉しくないはずである。
だいいち電車の
優先席に座ることさえ場違いに感じる人間を
お年寄りと呼ぶのは如何なものだろうか。
「お年寄り」という言葉からくるイメージが、腰が曲がって杖をついている姿が連想されてしまう。
私だけの感覚かもしれないが、どうもみじめっぽく感じられていけない。
放送の現場では、「64才以上はお年寄りと呼ぶ」とかのガイドラインがあるのだろうか?もしそう
なら、少し対象年齢を引き上げるなどの検討をして欲しいものである。
私は、このニュースでは、64才と年齢を言ったのだから、それに「お年寄り」という修飾語は付け
なくてもよいのではと思うのである。「64才の青年」とか「64才の幼児」などはいないのだから。
(’00・10・22)