還暦つれづれ草
かみさん、おばさんをしに行く
東京の孫の顔を見に行かなきゃね、5月の連休はどうするのとか、かみさん
はいろいろと思いを巡らせている模様だ。
コシアブラとタラノメ 天ぷらにすると美味しい
ところが能登で山菜採りをして夜9時頃家に着いて間もなく、息子から電話
があり、二人目がお腹にいる嫁さんが体調不良で、安静にしていなければい
けないので、子供のめんどうを見に来てくれないかというのである。
聞けば、息子は明日は仕事の都合で会社を休めないので、子供を託児所へ
一日だけ預かって貰うつもりだと云う。本当は明日に間に合う様にきて欲しい
らしいが、行くとしたら夜10時発の夜行バスしかない。全く用意をしてないの
で無理だ。それにパートの仕事を誰かに代わって貰う様頼まなくてはならな
い。かみさんはパニック状態だ。
何はともあれ今週のパートの都合がついたので息子に連絡、朝一番の列車
で東京駅に9時52分に着ける。それならと子供は託児所へ預けないことにな
った。迎えに行ったとき本当に家の者かを、どう証明するかなど考えなくて済
む。 東京ではこんなことも考えなきゃならないのか。ややこしいことである。
FAXで駅から家までの見にくい地図が送られて来た。それに私が東京駅で
何線に乗り換えてどうするこうすると、大きな字で記入する。
手持ちの現金が無いが、こちらの銀行のカードが向こうで使えるのとか、携
帯電話は向こうで使えるのとか、一人で遠くへ出掛けたことのないかみさん
の心配ごとは限りないのである。私は、かみさんが新幹線の中で、ぼけっと
口を開けて寝ていて財布などを盗まれないかと気懸かりになった。
そして翌朝6時頃、かみさんは朝食も摂らずに人影もまばらな改札口からホー
ムへと階段を登って行ったのである。
ゴルフ仲間に訳を話してゴルフに行く約束を断ったら「おばさんをしに行くのね」
と云われたとか。
(’01・04・18)