病院の風景


年令を感じる時

今回の入院で、私も年を取ったなと実感することがある。若い看護婦さんに話
し掛けたりする気も起きない のだ。以前ならばこうヒマだと、いろいろと妄想を
逞しくして、早く帰りたいといらいらしたに違いないのだ。
10数年前、嫁さんが交通事故で永いこと入院したことがあって、私も病院へ通
ったが、嫁さんの回復が待ち通しかったものだ。 その点今回は、そういうことで
いらいらすることもない。年を取ったと云うことなのだろう。

左半身麻痺の後遺症があるのかなと思ったりもするが、男性自身は、種の存
続に関わる重要な器官だから 左半身、右半身のどちらにも属さず、多分特別
なラインで脳から直接命令がくるのだろうと思う。

古い話しだが、だいぶ年輩の知人夫妻で、旦那が長期の入院中に子供が出
来たと云うことがあった。周りの人は 不思議がったが、当人達は晩婚であった
し大喜びだった。

人類はちょっとやそっとのことでは滅亡しない。当面の問題は増え続けること
なのだ。



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