治療の推移やときどきの想い

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'04年2月18日 超音波療法におけるquality of lifeの変化
私を先日診断された先生は、第14回日本性機能学会西部総会のシンポジュウムで「早期前立腺がんに対する高密度焦点式超音波療法(HIFU)における性機能を含めたquality of lifeの変化」という題で
発表されている。その抄録をWeb上で見ることが出来る。

と云う訳で私も術前の状態についてのアンケートを採られたことは前に触れたが、何せ抗男性ホルモン療法を4ヶ月も続けているので全く去勢された状態なのである。だから「現在の勃起持続時間に満足しているか」みたいな質問には「当てはまらない」と言った項目に○を付けるしかない。すべてがそんな調子だから先生の調査したい術後のQOLの変化を見るには相応しくないような気がしたのだ。

正確な質問文は忘れたが「男性という自覚を持っているか」というような質問があった。「無い」から「十分にある」(正確なものではありません)まで5ないし6段階まであって、わたしはこれだけは「少しある」(下から2番目だったか?)に○を付けた。その時頭に浮かんだのが女高生の短いスカートから出ている生脚だった。最近でも、いつもつい目がいってしまい、はあ、興味は失ってないなと思うのである。

私の関心事は、4月26日に超音波の手術をした後、抗男性ホルモン治療を中止するので、現在の去勢状態からどの様に回復して行くのだろうかと言うことだ。それと共に、現在の何とも言えない体の不調が薬のためであって欲しいということである。

04年2月19日 リュープリンの副作用について
もう4月末の八王子での治療まではあまり書くことがないのですが、今日は病院へ行ってリュープリンの注射を打ちましたので、その副作用等について調べてみました。

武田薬品はこの薬で、年間何百億円もの売り上げがあるとか何処かで見たような気がします。なにしろ一本5万7千円もするのですから、「リュープリン注射キット3.75」は一つ一つがきちんと包装されています。そしてA3の紙の両面にびっしりと小さい字で印刷された説明書が一枚入っています。今日はそれを貰ってきました。

読んでみると、Web上の「医薬品情報データベース」に載っている内容ととほぼ同じものでした。副作用も沢山あるようですが、このデータベースから「医薬品情報提供ホームページ」へ飛びますと「副作用が疑われる症例報告に関する情報」というのがあります。ここでリュープリンで症例を検索することが出来ました。

副作用の種類が沢山ありすぎてここには載せられませんが、関心のある方はHPで調べて下さい。
咽頭浮腫というのが60歳台の方にありました。浮腫というのが正確には判りませんが、ひょっとすると私が悩まされている症状と似ているのかも知れません。
間質性肺炎というのもありました。私も胸のレントゲンやCT、喀痰の検査などいろいろ行いましたが異常なしということです。何ヶ月もタンや喉の痛み、鼻声や倦怠感等の感冒に似た症状に悩まされています。関節痛、筋肉痛、無力感や肝不全などなどみんな私に関係があるような気がしてきます。

私の見方が正しければ、このリューブリンの注射は、あと一回で終わるはずなのです。待ち遠しい感じです。注射と飲み薬で毎月3万円の出費もなくなるのですから。

'04年3月18日 多分最後のリュープリン注射を打つ
東京での治療は4月26日で、次回の通院日は4月15日なので、多分リュープリンの注射は今日で最後ではないかと思う。今回は若い看護士さんで、今までになく痛い注射だった。でも今日はいままでになく待ち時間の少ない日だった。薬局で薬を貰って帰る。ガソデックスの錠剤を貰うのも今回で終わりだと思う。
今日、東海大学付属八王子病院から入院関連の書類が届いた。数日前に書類を送ると電話があった。その時個室がいいか、室料の差額はいくらのところがよいか等を聞かれた。私は4人部屋で室料
の差額が一日5千円の処にしてもらった。しかし、保険の利かない治療をするのに差額もへったくりもないような気もするのだが。医者も、一泊二日でも三泊四日でも80万円だから長い方がいいと言っていたのだから。

'04年3月24日 癌保険と生命保険
八王子の病院への入院が、あと1ヶ月後になってきたので、退院時に各保険会社の書類に医師の証明を貰うため、癌保険の会社と生命保険の会社に電話して訊いてみて、必要な書類を送ってもらうことにした。
癌保険の方は、一時金は貰ってしまったし、後は入院1日に付きいくらという給付があるだけで、手術に対する給付はない。今盛んにテレビで宣伝しているものは、手術のたびに何十万円か出るらしいが私の入っている保険は何も出ないのである。これでは掛け金を取り戻すことなんか出来そうにないと思われるのだ。
生命保険のほうは、入院5日目からしか1日いくらという給付金は出ない。それで3泊4日の予定なのでこれは貰えない。あとは手術に対する給付なのだが、治療の内容を保険屋のおばさんに説明したら、手術という言葉が付かないのですかとのことなのだ。なるほど、高密度焦点式超音波療法などと一般的には呼んでいるので、手術とは言わない。保険屋のおばさんは訊いてみて返事をすると云うことになった。
その返事は、やはり手術と云う名が付かないとダメで、放射線治療には手術給付金は出ないのだそうである。一応、私のほうからも医者に正式な治療名を訊いてみてくれとのことだ。切った張ったの手術でないと手術給付金は出ないのか。保険会社の審査するところでも、新しい治療方法については、あまりよく知らないのか?健康保険の適用が無い高額な医療費が掛かる先端医療だからこそ手術給付金があってもいいのではないかと思うのだが。

'04年4月15日 手術前の最後の通院
4月からはがらりと人が代わって、代わってないのは私の担当の先生だけなのだそうだ。もうリュープリンの注射はしないのかと思ったら、手術後もしばらくは今まで通りに注射と薬を続けたほうがよいという。そこで八王子病院の医師の「治療結果を検証するために手術後は投薬は一切中止して様子を見て
6ヶ月毎に組織検査をする。」との話を伝えたら、それならもうこちらの通院は終わりにしますか、という。術後2週間で体内に残したバルーンカテーテルをこちらの病院で抜いて貰うように云われているのですが、そういった術後のことについては紹介状の返事では触れられてなかったらしい。それで詳しい内容を書いた紹介状を八王子病院から貰ってくることにして、取り敢えず4週間後に予約を入れてもらった。ガソデックス錠は一週間分だけにして貰った。

今日はPSAを調べときましょうと採血をし、リュープリンの注射を打って貰った。代わった看護士さんは
若い方だったが、いつも痛い皮下注射が全然痛くない。驚きだった。注射一本打つにも患者のために
研究されているのだろうか。

これで来週は、いよいよ八王子病院の方へ行くことになります。         (このページ終わり)


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