福井の小さな山歩記
堂ケ辻山・薮漕ぎあり
この山も残雪の時に登る山かも知れないが、最近は林道が山奧まで伸びたので、いつでも登れる様に
なったみたいだ。若生子大橋を渡って仙翁谷沿いを走るのは、以前道斉山の近くまで行ったとき以来な
ので、道の状態が心配だ。やはり床下が狭いスターレットではきつい道だ。やたらに底をこするし、石を
巻き込んでゴロゴロガラガラとけたたましい。車が故障するのではないかと気になって緊張する。
だいぶ走って右へ上がる道があり、そちらへ進むと予定した地点らしい処へ到達した。そこから尾根に
取り付けそうな気がする。しかし、もっと上の方に林道が見える。そこで先程の分岐点まで戻り、先へ行
く。進むうちに岩石が崩れていたり、路肩に亀裂があったりと難しくなって、駐車出来る処まで後退して
そこから歩くことにする。
まん丸の石が幾つもあった。
30分程歩くとで林道は終点となり、尾根を削って広場となっている。 尾根に取り付く様な処があるので
そこから入ったが全く道はなく、背の低い薮と云った感じだ。帰りに判ったのだが、作業道のような踏み
跡は林道終点の10m位先を通っていて、上にも下の方へも伸びていた。下の方は多分最初に尾根に
取り付こうと考えていた地点へ伸びている様子なのだ。
歩きにくい薮の中を少し登ると作業道の様な踏み跡に出る。それは真っ直ぐに登って行くのだが、大部分
笹などに覆われているので、かき分けかき分けしながらだ。ピークが近づくとその踏み跡が無くなってしま
ったみたいで、がむしゃらに笹藪を分けて登る。ピークも笹藪の中だ。そこは和泉村と大野市の境界線上
で、境界線に沿って右へ進むと堂ケ辻山だ。山は目の前に見えているのだが、この薮が続くのでは考え
ものだと、ここまでにするかと戻りかけた。
手前のピークより見る 堂ケ辻山
しかし、地図で見ると直線で350mくらいしかない。よく地面を透かして見ると、その先の踏み跡を辿れば
あまり薮は無そうなのだ。 そこで先に進むことにした。少し下って鞍部は痩せた尾根で灌木を避けたり跨
いだりと恐る恐る進む。登りになり広くなると薮っぽくなり、堂ケ辻山の頂上は背の高い笹藪ばかりだった。
移動もままならない。 何か標しはないかと見回したら、何やら文字の書かれた板が樹にくくりつけられて
いるのを見つけた。それを写真に撮って戻ることにした。座って食事を摂るところもないのだ。この山頂の笹
は刈られることは無いのだろう。
眺望はないが少し戻った鞍部からは荒島岳などが望まれた。生憎と上の方は雲が懸かっていて見えなかっ
た。今日は薮が煩かったが、高低差が少なく距離も短いので身体は楽だった。車までの30分の林道歩きは
涼しくて気持のよいものだった。
山頂のこれは何だ 「知者楽水 仁者楽山」(広辞苑より)
('05年9月28日)
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