焼岳
日帰りが原則の当クラブだから朝4時半集合、4時間掛かって中ノ湯コースの登山口に着く。安房トンネル
を抜けてすぐに左へ上り、10号カーブの先が登山口で、すでに17・8台位の車。空には雲が多い。来る途
中雨にも降られたがこちらへ近づくにつれて明るくなっていた。 2台の車に5人づつ分乗してやって来た。
すぐに割と急な登りで、倒木の下をくぐったりして森の中を行く。20分位で休憩を取るが、それ以後はしばら
くは穏やかな登りで、やがて明るい笹原の中を歩くようになる。笹の葉の緑がとても綺麗だ。雨模様となり合
羽を着ることになる。下堀沢の渕に出て渕を歩いて行くと、今度は石がゴロゴロした斜面をジグザグに登るこ
とになる。景色はガスの中で近くしか見えずただ黙々と登るのみ。
焼岳(北峯)頂上
ガスの中で稜線に出た感じで硫黄の臭いが強い。 左はX印で右へ岩壁沿いに歩くとすぐに焼岳小屋への
標識がある所へ出る。左の急斜面を降りてきた人に聞くと、頂上まであと2・3分だと云う。なんだなんだと云
うことでその急斜面を登ると雨と風の焼岳頂上にたどり着く。登り初めて2時間45分だった。
あとで判ったのだが、ここは北峯(2399m)で、稜線に出た感じの処は火口湖の渕で、南峰(2455m)へ
はX印のあったところの方になるらしい。何も見えないし風雨の中ではということで、風の当たらない処まで降
りて食事をすることにした。
食事をしたところ
石のゴロゴロしている斜面に陣取って食事となったが、多くのメンバーが(私もそうだが)連日の猛暑のため
いつになく大量の水分を背負ってきた。ところが寒い有様なのだ。しかしそこで周囲の景色がとても素敵な感
じなのに気がついたのだ。石のゴロゴロした急斜面も趣があるが、明るい緑の絨毯を敷き詰めたような斜面
に目を奪われる。荒々しい下堀沢もいい。晴れていたらさぞかし素晴らしい展望が眺められたのにと残念至
極でならなかった。
昼食の後は合羽を脱いで一気に登山口に向かって下った。恒例により平湯に出て温泉に入って帰途につい
たのである。メンバーの皆さんの感想は、案外やさしいコースだった、あっけなかったということと、ガスで展望
がなかったので焼岳に登ったという気がしないと云うところだった。晴れていれば多分文句なしと思われた。
(8月11日)
<2万5千分の1の地図 「焼岳」>