福井の小さな山歩記


近江坂や林道歩き

一週間ばかり前に大御影山に登った方から、いつも沢山ナメコが採れるのに今年はほんの少ししか
見当たらなかったと聞いた。一週間経ったので新たに出ていないかとカミさんと出かけることになった。

粟柄林道が工事中で12月中旬まで通行止めとの情報なので、ビラデスト今津から近江古道を辿る
ことにした。5年ほど前にカミさんと歩いているので、下調べの必要もなく気軽に出かけられる。

登り始めると間もなくバイパスとの分岐がある。前回バイパスを歩いたので、今回は尾根上の近江古
道の方へ、そのほうがナメコに会える可能性もあると考えた。すぐ後ろにいた単独の方はバイパスを進ま
れた。

確かに若干のナメコがあった。ヌメヌメとまではいかないが、味噌汁やナメコおろしの分は確保出来た。
しかし、その後はずーっと全くと言っていいほど収穫はなかったのだ。すでに遅いか、或は出方が少なか
ったと思われる。まあ、道沿いだから採られてしまった分もあるみたいだが。





しかし深く掘れた古道の趣は好い。紅葉が一段と雰囲気を醸し出している感じだ。歩き易いのも好い。





やがて林道を横切り、少し登ると分岐点に着く。そこを大御影山に進まず抜土へ尾根を下るのだ。抜土
は粟柄林道の大谷山登山口のある処で、最近は高島トレイルの一部とされている。

分岐に着いたら、ちょうどその尾根から3人の方が登って来て、おばさんがナメコの入った袋を提げて
いたし、おっさんは棒の先にナメコ受けのたもが付いたツールを持っているではないか。ここまでのナメコ
の状態からして、この尾根も期待出来ないと思ったのだ。昨年は採り切れなかったのだが。

予想通り下り終えるまでほとんど見当たらなかった。危ない場所の木の上の方にすでに乾いた物が残
っていた程度だった。林道の横の林で、長靴姿のおっさんが二人、ナメコを探していたが、ここはいつも
沢山採れるが今年は猛暑のせいか全然駄目だと言っていた。

カミさんと私は少しがっかりして、12時前になったので林道脇に腰を下ろして温かい味噌汁でおにぎりを
食べて休んだ。そうしていたら朝バイパスに進んだ単独の方が林道を歩いて来た。我々と同じコースを来て
大谷山を往復して来たそうで、この林道を歩いて戻るとのことだった。

我々もこの林道を辿り、古道がこの林道を横切る処から戻ることにしていたのだ。紅葉の時期なので林道
からの景色もなかなか好い。林道なのにいくつものピンクのリボンが付けられていて、いろいろな尾根を歩く
方々がいるようだ。林道は広く工事関係だろう大型トラックが2台、凄い勢いで下って来た。


林道脇に寄せられていた倒木

きょろきょろしながらゆっくり歩いていた我々は、思いも掛けずヌメヌメと光るナメコを見つけたのである。
それは道端に切り捨てられた太めの木だあったり、林道の一段上で切り倒された木であったりした。我々は
歓声を上げたのだ。もうヌメヌメしたものだけを採ることにした。ザックが一杯になってきたのである。


上下共に林道上の斜面の倒木


るんるん気分で黄砂に霞んだ景色を望みながら古道を下った。好いですねえこの道は。帰りはバイパスを
通ったが、谷側の紅葉がとても綺麗で何度も立ち止まって眺めた。

帰って早速採れたてのナメコを沢山おすそ分けしました。カミさんはゴミを取ってきれいに洗うのが大変だ
とぶつぶつ言っております。

2万5千分の1地図「熊川」
(’10年 11月 13日)
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---- GPSの軌跡です (Track Logger WPL-1000LXによる)----
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
を使用したものである。(承認番号 平17総使、第657号) 」
 

この日、粟柄林道を車で来たという単独の年配の方に会ったので聞いてみた。工事個所はほんの少しで
朝、工事が始まる前なら通れるとのこと。そして午後4時までは工事で通れないので、4時までは山で過ごさ
ねばならず、今日は大日まで脚を延ばして来るとのことでした。