福井の小さな山歩記


10年振りの三ノ峰

白山室堂に泊ってと思っていたが、予定した日は混んでいるらしい。人混みの山は避けたいので、何処か
日帰りでと10年振りに三ノ峰(2,128m)にした。前回は登りに5時間を要した。その時は61歳だった。あまり
バテバテになって歩くのは嫌なので、最近NHKで取り上げた「疲れない山歩き」でゆっくり登りたい。そうすると
更に時間が掛るかも知れない。

5時間でもガイドブックの参考タイムより長いのだが、更に長くなるかも知れない。それで少しでも早く歩き
始めることにしたが、上小池駐車場を出発したのは6時半になっていた。停まっていた車は1台だけだった。

今日は上の方はガスに覆われるみたいで、のっけから涼しい。六本桧で休憩するときは、寒いのではと思っ
たくらいだ。 ゆっくり歩きなので尚更汗は少ない。快調に登れた。 剣ケ岩から上では道の両側や急な斜面
に沢山の花が見られて、目を楽しませてくれる。









避難小屋に着くと、男性が一人カメラを構えていた。何でも昨日は御池周りをして室堂に泊り、今日は5時に
出て、ここからは石徹白に降りるそうで、間もなく二ノ峰へ向かって行かれた。我々は三ノ峰の頂上で食事を
した。例によってコンビニのとろろ蕎麦、練り梅のおにぎり、そして温かい味噌汁だ。デザートは吹雪饅頭だ。
このあんこの味が何とも言えない。




記念写真です

山頂には誰も登って来なかった。女性の声が聞こえたので登ってくるのかなと思ったのだが。それから私は
 一人で避難小屋のすぐ上の「打波の頭」(2,095m)へ行ってみた。福井県の最高地点だそうで 一度は登って
みなくては。 避難小屋には入らなかったが、男の人の声が聞こえてきた。そして下山。


打波の頭


避難小屋と三ノ峰 黄色はニッコウキスゲ

下りも小さい歩幅でゆっくりと。避難小屋手前の最後の急な登りを、我々よりも少しは若いかなというご夫婦が
登って来た。下りはなかなか長く感じた。それで3時間半も掛ったが、太ももなどの筋肉痛を我慢しながら降りる
ということもなく、無事登山口に降り立つことが出来た。静かな山行を楽しむことが出来た。


ヒラタケの一種だと思われる

数日前の新聞に、最新の日本の平均寿命が載っていた。男は79.59歳だ。10年なんてあっと言う間だが
その時は私は81歳、もしかするとこの世に居ないかも知れない。いつまで三ノ峰位の山に登ることが出来る
のだろうか。
登山口から林道へ出て、ヒグラシの鳴き声を聞きながら、ふとそんなことを考えた。


(’10年 7月 28日)
2万5千分の1地図「白山」「願教寺山」「二ノ峰」
上小池駐車場から片道5.84km(gpsによる)
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---- GPSの軌跡です (Wintec TRACK LOGGER MPL-1000LXによる)----
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
を使用したものである。(承認番号 平17総使、第657号) 」