福井の小さな山歩記
針川から県境尾根へ巡視路歩き
先週に続いて栃の木峠を越えて中河内から地方道中河内木之本線へ。先週の同じ日に針川集落跡から
県境稜線へ登ったグループがあったので、それではと我々も登ることになった。
天気もいいし快適な巡視路歩きが出来ると思ったのだが、思ったよりはなかなかのものだったのである。
針川沿いの道はぬかるんで歩きにくいし距離もある。やっと川が分かれている処へ来た。いい橋を渡ったと
思ったらすぐに丸太橋を渡らねばならない。これは怖いです。
最初の丸太橋
ここは楽、この次が最後で丸太橋
その先さらに2回川を渡るが、最後も丸太橋で怖い。飛び石でと思ったら滑って片足落ちてしまった。結局
丸太橋を渡った。また少し川沿いを歩いてから尾根に取り付く。これが巡視路か不明だが、急な山肌を爪で
引っ掻いた様な細いジグザグ道だ。
ジグザグの回数が多いし、けもの道みたいな処もある。巡視路のイメージとは違ってこの道は下りたくない。
あの丸太橋も渡りたくないし。汗が流れ出してやっとのこと最初の送電線鉄塔に出た。
休憩していたら熊ベルの音がして、身軽な感じのご年配の男性が登ってきた。三角点にこだわりを持って
おられて、今日は県境の三等三角点「滝ケ谷・988.81m」を確認しに行くという。京都からとのことだった。
「新ハイキング別冊関西の山」と云う雑誌に、この三角点が紹介されたとのことだ。そう云えば先週登った
グループも京都ナンバーの車だった。 この方は我々が登った三角点「大音波」も登られているという。
こういう道は暑い
木陰の道は気持がいい
次の鉄塔の先からは巡視路らしい歩き易い道となり、カミさんの出番なのだ。ここは人通りが少ないので
コシアブラやタラノメが沢山ある。タラノメなどは誰にも採られずに成長しすぎている物も多い。コシアブラは
下界では時期的には終わりだが、ここの稜線付近では新芽が吹き出したところだし、途中ではちょうどよい
ころかげんの物が沢山採れたのだ。
コシアブラは、この辺りは今が採り頃だった
三角点は道端にあった。近くの木陰で先程のおじさんが休んでおられた。昼食を摂られたらしい。見晴らし
もない道端にぽつんとある三角点に、ちょっと拍子抜けしたという感じだったのかも知れない。
雑誌の紹介
記事から受ける雰囲気とは少し違ったのかも。
我々はその少し先の稜線上の送電線の鉄塔の下で、白山を見ながら食事をした。すぐ傍の藪の中では
二人の方が何か作業をされていた。福井県側の林道を車で上がって来たのだろう。稜線を少し音波山方向
へ進めば林道に出会えるのだが、我々はぼけっと歩いて来たのか、その稜線の分岐点に気付かず、稜線
上を歩いていることすら知らなかったのだ。
県境稜線上の鉄塔にて 白山がくっきりと
食事は定番のコンビニのとろろ蕎麦、温かい味噌汁におにぎり、そして大福餅だ。風もなく心地よいひと時
を過ごして戻ることに。三角点の前を通ると、何やら三角点の石の上に置かれている。それは小牧の蒲鉾の
板で、今日の確認の記しだった。
見ると先週登った三角点「大音波」の傍の笹に括りつけてあった、木片に書かれていた名前と同じだった。
かまぼこ板が載っている三角点「滝ケ谷」
コシアブラやタラノメを採りながら下り、最後の鉄塔からは慎重にジグザグ道を降り、あの丸太橋を渡り終え
たときは思わず歓声を上げたのだ。
カミさんは更にミツバやミズフキ、タンポポなどを採り、家へ帰るなり親戚、知人、友人に配り歩いてお礼に
3・4千円はするビールの箱詰めや、北海道産の立派なホッケの開き、めかぶ等々を貰ってきたのである。
やりましたね。
(’10年 5月 15日)
2万5千分の1地図「板取」「中河内」
HOMEPAGEへ 福井の小さな山歩記の目次へ
---- GPSの軌跡です (Wintec TRACK LOGGER MPL-1000LXによる)----
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
を使用したものである。(承認番号 平17総使、第657号) 」
山菜を採りながらのゆっくり歩きと丸太橋で手間取り、登り4時間下り3時間程も掛りました。
距離は7km近くあったみたいです。