福井の小さな山歩記


奥丸山(2439.5m)・中崎尾根を下る

歩くのが遅いので日帰りが難しい山が多い。奥丸山もその一つで、中崎尾根を下ると
なると更に難しそうに思える。 そこで年に一度位は小屋泊まりも許されてよいのでは
ないかと、槍平小屋に泊まれる今期最後に日、10月11日に泊まり、12日体育の日に
奥丸山に登り、中崎尾根経由で新穂高へ戻ることにした。

予想が甘くて無料の駐車場は満杯、有料も40分近く並んで待った。でも、ゲート横の
登山者用駐車場はだいぶ空いていたのだ。一泊600円を払う。仕度をしてロープウエイ
乗り場へ歩く。地図に下へ降りる道があるので訊いたら、30年程前に無くなっていると
言われてしまった。

登山届けを書いて歩き出したら11時になってしまう。槍平小屋までは林道と大小の石
がゴロゴロしている歩きにくい道だ。そんなに急登が無いので、我々でもだいたいガイド
ブックにある時間で歩けた。

小屋で食事をした人は12人ほどだった。我々夫婦は60歳を過ぎているので、1泊2食
8,800円のところ、500円引きの8,300円だった。 夕食までの時間、寒くて震えていた。


朝のキャンプ場から

12日体育の日は朝から快晴 7時に行動開始、周囲の眺めを楽しみ写真を撮りながら
 中崎尾根に載ったら、槍ヶ岳山荘を6時に出たという元気なおばさん二人が下りて来た。
我々が中崎尾根を最後まで下ると話しをしたら、面白そうだから私たちも中崎尾根を下
りると云う。

小屋でも山慣れしたご夫婦が、我々との話の中でそこを降りてみようかと云うことになっ
た。それがよかったかどうか、中崎山からの下りで考えてしまったのだ。


槍平小屋の写真を撮らなかったので尾根の上から

奥丸山からの眺望は文句ないもので、だいぶゆっくりしてしまった。下る途中に大丸山
(1816m)でラーメンを食べたりしてゆっくりしたことも、最後に慌てることになったのだ。








左俣谷への分岐を過ぎて少し行くと切り開かれて展望の良い処がある。休憩所だ。

左俣谷へ降りる分岐までに何人もの人が登ってきた。そこを過ぎてから概ね快適な道
で迷うこともなく大丸山(1816m)で昼食とした。そこで時間のゆとりが無くなりつつある
ことが気になった。


こういう遊歩道みたいな処もある。


中崎山の三角点(1744.0m)

大丸山から中崎山を越えて笠見平は快調だったが、苔むした岩の多い古色蒼然とした
処を過ぎ、ピークに達すると状況は一変して歩きにくくなり、急な下りにいくつもある腐り
かけた梯子と細い丸太を並べた橋状の物は要注意だ。


これはまだ急な処ではありません。急な処では写真を撮る余裕がありません。

緊張してやっとそこを通過すると、今度は斜面を横に細い踏み跡を歩くことになる。これ
がなかなか高度を下げずに延々と続くのである。

樹林の間から河が見えてあと暫くと云う時に、軽快な鈴を鳴らして男の方が凄い速さで
下りてきた。長大な距離を歩いて来た様子で、腐って滑る木には早足には不都合だった
らしい。そしてどんどんと下りて行ってしまった。

下へ来ると道は左俣林道にほとんど接するので、我々はそこから林道へ出た。沢山の
 登山者が林道を戻って来られて、我々が奥丸山から下りる途中ですれ違った方も何人か
見覚えがあった。

16時35分にもなっていてロープウエイが心配で急いだが近道を通り過ぎたりして慌て
て駅に着いたのが16時50分だ。 千石平までは16時で終了で、一応本日の窓口営業は
終了状態だが、鍋平までは17時までOKと云うことで、二人だけ乗せて貰って鍋平駅へ、
タクシーに乗らずに済んだのでした。

 奥丸山から休憩を除いても6時間も掛かってしまった。ガイドブックには3時間半とある。
 我々はガイドブックの登り5時間よりも遅いことになるのだ。先程の男性なら3時間半かも
知れない。疲れました。
 


(’09年 10月 11日〜12日)
2万5千分の1地図「笠ケ岳」「穂高岳」
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---- GPSの軌跡です (Wintec WPL-1000LXによる)----
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
を使用したものである。(承認番号 平17総使、第657号) 」
 





左俣谷へ降りる分岐 中崎山の上に悪路と書いた人がいる。


大丸山と中崎山の間の右俣谷へ降りる分岐 新穂高1時間半とあった。