福井の小さな山歩記
カミさんと靴慣らしで大御影山
靴の履き慣らしも、今日の登りで調子が判るだろう。 大御影山(950.1m)は3度目だ。それも
すべてカミさんと一緒ということになっている。それにそれぞれ異なる道を登る。最初は開拓地の近く
の送電線の巡視路から近江坂の尾根に向かった。8年前の9月末だったが、帰りに熊に出会った。
2回目はビラデスト今津から。3回目になる今回は白谷登山口から登り、道の反対側の150mほど
手前へ降りてくる周回コースだ。時間的にも手頃なコースではないかと思った。
大御影山 白谷登山口
登る準備をしていたら、GPSが全く衛星電波を捉えずに使用不可だった。まあ、登りはリボンだらけ
だろうし、下りは昔から地図上に道が載っていて、全く問題ないだろうと思って8時に歩きだした。最初
谷へ降りて丸木の橋を渉るはずだったが、数日前の豪雨のためか橋が横を向いていた。
上の方は気持ちがいい
数回沢を渉ってから尾根に取り付く。20分近くで尾根に載る。なかなか急登が続く。登って行くと
登山道の雰囲気は広々とした良い感じとなる。 上の方には古い道跡がジグザグに残っている。
昔は近江坂へ向かうよく使われた道だった様だ。
深く掘れた昔の道跡
頂上がもうすぐと云う処で、ボケッとしていて草地を右寄りに進んでしまい、広いピークを少しばかり歩き
回ってしまった。GPSを試してみたがやはり駄目だった。 見晴らしのいい草原に戻ると反射板が見えて
山頂へ向かう。 迷ったおかげで予定時間を30分オーバーして3時間、11時に山頂に着いて
とろろ蕎麦
等の食事を摂った。ビールは一本しか無かったので半分づつ飲んだのだ。
大御景山頂上 向こうのこんもりとした山もうろついて来ました 写真は少し斜めだ
30分ばかり居たが、その間ヒグラシがカナカナカナと鳴いていた。尾根歩きは順調で、木洩れ日の
中を歩くので気持ちが良く、三重嶽分岐から先はブナ林がいい。大日岳(750.9m)を過ぎて巡視路
へ入る。ここで8年前のことでもあり勘違いをした。2番目の鉄塔で気が付いて1番目の鉄塔へ戻り、
そこから地図上の破線の道へ入った。 ここまでは時間的にも余裕があった。
近江坂の木洩れ日の中を歩く
隣の鉄塔からは道らしい形はなくて、最初の尾根下りは、それでもこのルートを使う人もいるらしく
どんどんと下る。降りきると沢だ。どこでも歩けそうなのが災いする。踏み跡を慎重に探せば良かった
のだろうが、沢を離れて山手を沢と平行に歩いたり、沢の源頭部から下ったり、獣道を歩いたりして
やっと薄い踏み跡を見つけた。ずいぶんと時間が過ぎていた。
これで大丈夫と思ったのだが、どんどん降りていくと沢の合流点の上に出て、左は滝の上だし右へ
しか降りられない。もう戻るのもヤバイ様な気がして、意を決して急斜面を沢に下りた。あちらこちらと
渉り返しては、急斜面の獣道を伝って行くと、下流に向かって右岸に歩けそうな雰囲気が感じられて
登ってみると炭焼きの釜跡があり、今度こそ大丈夫そうに思えた。
さらに二つ並んだ釜跡があり、やがて林道に掛かる橋の白いガードレールが見えたのだ。そこから
車はすぐそばで、車に着いたのは4時半頃になっていた。出発してから8時間半が経っていたのだ。
下りは写真を撮ることなど全く頭に浮かばなかった。白いガードレールが見えたとき、カミさんは思わ
ず大きな声をあげたのだ。
右足の親指の下側に大きな水ぶくれが出来た。
この沢伝いに降りてきた 地図上の破線が能登又谷の林道に出た処 橋の上から写す 道は左側に
2万5千分の1地図 「三方」「熊川」
平成16年5月発行の「三方」ならば一枚で間に合いますが、大御影山の三角点の表示があり
ません。もともと山名の表示もありません。
(’08年 7月 30日)
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今回GPSは始めから使用不可で、軌跡は録れませんでした。それで今回計画したルートをおおまか
ですが手で書き込んでみました。送電線の鉄塔から能登又谷へは、最初の尾根の下りと、最後の沢沿い
は地図通りですが、その他は何処を歩いたか示すことは出来ません。しかし、常に道を示す破線の南側を
歩いていたと思います。
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
を使用したものである。(承認番号 平17総使、第657号) 」