福井の小さな山歩記


行者山・高島トレイルを少し

登山口は、国道367号から椋川へ曲がり700m、別荘地の入り口横に標識が建っていて、そこが尾根の
始まりとなっている。高島トレイルなので例の黄色いテープがあって迷わない。地図もコンパスも不要といった
感じだ。今は歩く人も増えて、踏み跡も多少はあるが、黄色いリボンが無かったら迷い易いと思われる。


ここを入って数十m先で尾根に取り付く

送電線の鉄塔を2本過ぎると尾根歩きという感じになり快適に歩いて行ける。ちょっとしたピークの上にも
黄色いテープがあって、その先尾根が分かれていたりすると、どちらの先の方に次のテープがあるか見定め
ないといけない。


こんなに歩き易いルートです

順調に歩いて「堂前0.8km」の標識、そこを過ぎて痩せ尾根にさしかかったとき、すぐ近くから大きな鹿が
飛び出して斜面を駆け下っていった。10mも進んだ処の太い樹の根元に、子供の鹿がうずくまって震えていた
のだ。驚かせない様に写真を1枚だけ撮って通り過ぎたが、下山して集落の中で草を食む牛の横を歩いていた
ら、地元の人に話しかけられて立ち話をした。



鹿の話になって、増えすぎて草や木の伸び芽をみんな食べてしまい、樹木の世代交代が出来ないという問題
があるし、農作物の被害が多く、見渡す限りの電気柵も鹿のためだという。秋にはトリカブトだけが目立つことに
なるらしい。

トレッキングマップによれば、山頂まで3.0km1時間30分とあったが、その時間が過ぎたのに頂上に着か
ない。すでに通り過ぎたのかと思ったりもしたが、1時間50分にもなろうとする頃、やっと標識と三角点を見つけ
た。大休止だ。杉林の広場といったところだ。


行者山 586.8m 三等三角点

20分近く休憩して横谷峠へ向かって出発、この尾根上は涼しい風が吹いていて爽快な気分で歩けた。横谷
 峠への下りになると様子は若干変わってくるが、黄色のテープに案内されて予定通りの時間で峠へ降り立った。
峠は広い道路が越えていて、その為尾根がすっぽり切り取られていた。


行者山から横谷峠への途中

そこから駒ケ岳からの尾根上の693mのピークに向かう。峠からの登り返しで汗をかく。広い尾根を真っ直ぐに
登り、案内標識から少し右に登ると駒ケ岳からの尾根にぶつかる。今日はここまでとした。右足の踵に痛みがある
し、ちょうど12時になるところだったからだ。駒ケ岳に向かって744mのピークまで往復する予定もあったが、往復
2時間近く掛かるので無理はしないことにした。以前カミさんと駒ケ岳から744mのピークをまわり 池原山を通って
降りているので繋がるということはあるのだが。


693mのピークで

二人で1本の缶ビールを飲んで、コンビにのおろし蕎麦だ。今日はとろろ蕎麦が売り切れていた。曇っていて汗が
冷えて寒いくらいで、温かいコーヒーが美味しかった。静かで今日も山では誰にも会わないみたいだ。

横谷峠へ戻り、峠道を降りるつもりでいたのだが、峠への入り口をさがしてうろうろしてしまう。 道路の掘削で峠
付近の旧道は無くなって、急斜面を下って荒れた谷を行くらしいことはわかったが、足が二人とも調子悪いし、ひどい
ところだったりするとカミさんがぶつぶつ言うことになるので 林道をそのまま下ることにした。30分近く掛かって集落
へ、それから1時間近く歩いて車へ辿り着いた。
地元の人の話では、横谷峠への道を復活させたいと云う話もあるが、現状は普通に歩くのは難しいらしい。

(’08年 6月 4日)

ーーー参考までにGPSの軌跡ですーーー
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
を使用したものである。(承認番号 平17総使、第657号) 」

2万5千分の1地図 「饗庭野」「古屋」

行者山には真南の朽木麻生の上野集落のお寺の横からと、森林公園くつきの森から登れます。
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上下とも 行者山・横谷峠の間