還暦つれづれ草


孫来る・カブト虫

朝からリョウ君のカブト虫を見たいとの声が鳴り止まず、これは堪らんと早いとこ連れて行くことになった。
午後から私がリョウ君を連れてカブト虫展へ、カミさんはお姉ちゃんを連れてプールと別行動だ。世界のカブト
虫・クワガタ・昆虫王国と云う新聞折込チラシを持って出発。お目当ては「ふれあいの森」という実際にカブト虫
に触れるところなのだ。昨年は街中のショッピングセンターで催されたのを見に行ったのだった。

冬にはスキー場になるところで少し遠いのだが、折込チラシには有料道路の300円値引券やカブト虫・クワ
ガタ展示場への一人分無料の券が付いていたので、釣られて来てしまった。しかし、通行料は300円割引と
なっても500円が必要だった。しかも会場の駐車場は閑散としていて、どこが虫の展示会場か聞かなければ
判らないといった具合だったのだ。

入場料300円にしてはあまりに小さい部屋の少ない展示だった。それでもリョウ君はニジイロクワガタを見る
ことが出来たのが収穫だったらしい。 そこはすぐに終わって出るとき、カブト虫を売っていたのが目に入った。
リョウ君の欲しいニジイロクワガタがあった。リョウ君は夜森でカブト虫やクワガタを捕まえようと、お父さんに虫
かごと補虫網、それに昆虫ゼリーや土までも買って貰って持ってきていたのだ。折角だが、夜捕獲出来る保証
は無いので、一匹くらい買ってあげてもいいかなと思っていたので、値段はどうかなと見て、最初1100円かな
と思ったのは実は11000円だった。 ヒェ〜!と驚いたら、店番の東南アジア系の女の子が笑っていた。



そこで「ふれあいの森」の100円割引券を貰って少し離れた森へ向かう。小さな森の中に網で囲われた空間
が作られてあり、そこにカブト虫が放たれている。入場料は子供一人500円だ。先ほど貰った100円割引券を
つかって400円なり。付き添いの大人はお金を貰わないことにしていると、これも東南アジア系の受付の青年
が言って1000円札でのお釣り600円をくれた。

網の中には2〜3家族の子供達がカブト虫を捕まえて、メスの取り合いでけんかしているとか、交尾している
とかワイワイ騒いでいた。それも皆さん間もなく引き上げてリョウ君と私だけになった。思う存分触れられること
になったのだが、どうもリョウ君はおっかなびっくりで、直接掴んだりはしないのだ。それより網の外にある養殖
 用の丸太で作った囲いが気になって、すぐに外に出てしまったのである。じきに雷鳴が轟いて雨が降って来た。

 車で家へ向かう道すがら、リョウ君は「ニジイロクワガタはなんであんなに高いんだろう」と10回はぶつぶつと
つぶやいていたのである。

(’07年 8月 6日)

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