福井の小さな山歩記


カミさんと丸黒山

やっと用事の無い晴れの日を迎えられる様なのでカミさんと出掛けることになった。 丸黒山(1956.3m)は乗鞍岳
への日影平乗鞍岳線歩道(千町尾根を通るコース)の途中にある山だ。朝出るのが遅かったうえに高山の街を通過する
のにマゴマゴしてしまい、登山口の国立乗鞍青年の家の駐車場に着いたのは10時になってしまった。 おまけに駐車場
はガスに覆われていて青年の家の建物も見えないほどだった。

ガスが深いと登山道への入り口まで行くのにもマゴついてしまう。 駐車場の標高が1510mなのでガスで陽が射さ
ないと涼しい。歩き出して25分ばかりで牧場の入り口に着く。登山道はここから始まる。この牧場の左横を進む。上がっ
たり下がったりの多い道のようだ。 登りに枯松平山(1694m)を通る尾根コース(新道)を辿ったのでそう感じるのかも
知れない。


枯松平山の頂上

樹木から水滴がしたたり落ちる中を黙々と歩く。森の雰囲気はなかなか良くて、白樺広場など福井の低山とはだいぶ
樹相が違う。今日は周囲の山の展望は全く駄目だが、私としては静かな森の中を歩けるだけで十分だ。途中したたり落
 ちる滴の音が多くなったので、雨かもしれないとカッパを羽織る。 それも枯松平山で休憩して脱いだ。ここまで1時間半。


シラカンバやコメツガなどが多い


枯松平の休憩所

白樺広場を過ぎ枯松平にくると立派なログの休憩所がある。そこから間もなく丸黒山への登りとなり、まずはガンバル
坂、続いて根性坂になるが、その間に白山展望台があり長倉林道から上がってくる道が合流する。ここは広場になって
いる。だんだんと明るくなって来たようだが展望は難しい。

 ひいひい言いながら根性坂を登るが堪らず休憩。乗鞍の展望がいいと云う池見台を過ぎると間もなく広く開かれた丸黒
山の山頂に着いた。歩き出して3時間だった。燻製チーズととろろ蕎麦で冷たいビールを飲んで一息ついた。今日は別に
暑いとは感じないのだが、何しろすごい汗をかいた。途中ちょっと左足がこむら返り気味になったので、梅干を食べて水分
を摂った。歩いていると、帽子のツバの先から、ポタポタとずっと汗が滴り落ちていた。 頂上の少し手前で男の人が一人
降りてこられた。今日出会ったのはこの方だけだった。


丸黒山 山頂

山頂は展望が良ければ文句ない所だ。休んでいるうちに、ごく近くの尾根などが見えてきたが、時間も押しているので
1時40分頃山頂をあとにした。厚い板の濡れた木道上で、カミさんはまともに尻餅をついた。だいぶ痛かった様子だった。
下りはログの休憩所から旧道を歩いたが、平坦な道が続く歩き易い道だ。 2時間20分位掛かって駐車場に戻った。疲れ
ました。

駐車場から車で1kmも下らない処で、まるまるとした可愛らしい小熊がひょこひょこと道路を横断して、ごそごそと笹薮
の中へ入っていった。近くに親熊もいるのだろう。 どんどんと晴れ間が広がる空を見上げて、明日にすれば良かったかな
と思いながら福井への帰路についた。

 (’07年 7月 23日)
2万5千分の1地図 「飛騨青屋」
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---- 参考までにGPSでの軌跡です ----
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
を使用したものである。(承認番号 平17総使、第657号) 」

だいぶ軌跡が途切れたりズレたり乱れています。水滴をいっぱい載せた森の葉っぱのせいかなと思ったりし
ていますが、GPSの向きが悪かったかも知れません。余計なヒゲも出ています。
001は乗鞍青年の家駐車場 002牧場の入り口で登山道の始まり 003枯松平山(新道) 下側の道は
旧道で帰り道に適しています 長倉林道からの道はこの地図とは異なりずっと右の方で合流します。