福井の小さな山歩記
比良山系・地蔵峠から釣瓶岳
釣瓶岳(1098m)は武奈ケ岳の北1.8kmの処にある。梅雨の合間晴れの予報でやって来たが、鯖街道は霧雨
で、少しの間ワイパーを動かす。 でも栃生の登山口では霧雨のガスは去っていたが、湿度100%という感じだった。
8時10分に歩き始める。今日もカミさんと二人連れだ。
霧の中の踏み込まれたコメカイ道
急な斜面をジグザグに登る道は、コメカイ道と呼ばれる峠道で踏み込まれたU字型の道が続く。登り始めだけだ
が山蛭が地面で跳ねているのが見られた。やがて分岐点(002)に着き、U字型の道から外れ山腹の道を地蔵峠に
向かう。緩く登ってホトラ山からの雰囲気のいい支尾根を越える(003)。そこからすぐに山腹の水平道が続く。これも
なかなか雰囲気のいい道だ。
歩きたくなるようなホトラ山からの尾根を越える
ヒジキ滝 このすぐ前の道が一部崩れていた
やがてヒジキ滝へ下りる。良い滝なのだが一部道が崩れていて、このコース唯一の難所だった。カミさん共々尻を
ついて慎重に通過した。おかげでズボンのお尻が泥だらけになったのだ。そこからしばらくで沢沿いに歩くことになる。
5回は沢を渉ったと思う。沢を離れると杉林の急斜面を登って地蔵峠に至る。全く知らなかったが、地蔵峠をかすめて
割と広い林道が通っていたのには驚いた。歩き始めて休憩を入れて2時間半だった。
地蔵峠の祠
地蔵峠に相応しく石の祠に風雪に耐えてきた様子の石仏があった。稜線を右へ釣瓶岳方面へ向かうとすぐに地蔵山
(789.7m)で三角点がある。展望がよい処らしいが、今日はモヤがかかって下界がぼやっと見えるだけだ。稜線歩き
はルンルン気分だ。でも笹峠を過ぎる頃から蒸し暑いのとエネルギー切れか、しんどくなって来た。それでイクワタ峠で
バナナを食べたりして休憩。小さい虫がワイワイと煩い。
イクワタ峠から釣瓶岳を望む
釣瓶岳山頂
釣瓶岳まで1.1kmとあったので、気が楽になって35分ほどで山頂に着いた。歩き始めてから休憩を入れて4時間
だった。展望は良くないがどうせ今日は見えない。ここは三角点が無いせいか、道標に較べると釣瓶岳の表示が貧弱
な気がする。予想したより虫が少なかったので、山頂で食事を摂ることにする。燻製チーズと
とろろ蕎麦で飲む冷たい
ビールが最高に美味い。それにしてもすごい汗だ。ズボンの腰周りがぐっしょりだった。
なにしろ下りの道は歩き易い良い道だった
武奈ケ岳まで1.8kmなので往復も可能だが、地蔵峠周りだと私にとってはちょっときつい道のりかなと思われる。
下りはイクワタ峠からの最短コースにする。 この尾根を下る道はほんとに歩き易く、我々が冗談で形容するところの
舗装道路だ。笹峠への分岐からはコメカイ道なので、これも歩き易い。そんな訳で、1時間40分で下山することが出来
た。驚いたことに最初の分岐(002)より下の方で、午後2時だというのに夫婦らしい二人連れが登ってきたのだ。まあ
日が長いし道も明瞭なので問題は無いのだが、頂上まで行くのだろうか。
家へ帰って風呂を浴び、出ようと立ち上がったら、お尻に黒い蛭が一匹吸い付いていたのである。
なかなか取れず
カミさんに取って貰ったが、首の周りから入ったのだろうか。痛みも痒みも全く感じなかったし、血を沢山吸っている様子
にも見えなかったのだが、カミさんの驚きの声が近所中に響き渡ったのである。
(’07年 6月 27日)
2万5千分の1地図 「北小松」
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---- 参考までにGPSでの軌跡です ----
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
を使用したものである。(承認番号 平17総使、第657号) 」下図は2万5千分の1の縮尺ではありません。
003地点支尾根を越えると水平道 ヒジキ滝道崩れている その先の上向きの直線はエラーです 滝から
地蔵峠へ沢を離れるまでに5回は沢を渡ります 008地点は笹峠への分岐
至る武奈ケ岳