福井の小さな山歩記


カミさんと 銀杏峰

銀杏峰に初めてカミさんと登ったのは、もう16年も前の4月28日のことだ。コブシかタムシバか、白い花が
沢山咲いていて印象に残っている。高原状の処へ出たら、一面に雪が残っていた。そして、’99年11月6日
 に一人で登っている。これもとても想い出に残っている小さな山歩きだった。今までに何回も読み直したのだ。
今日は3回目で、初めての雪の銀杏峰にカミさんと登ることになった。

8時少し前に、宝慶寺の橋の袂、林道入口に車を置いて歩き出した。 「いこいの森」の向かいから尾根に
取り付くが低い尾根は雪が少なく地肌が出ているところもある。やがて林道に出たと思ったら「名松コース」の
登山口があって本格的な登りとなる。


1150mの前山から望む白山と荒島岳

皆さんの歩いた跡は固くなっているのでツボ足で登る。良い天気なので額から汗が目に入る。帽子の選択を
間違えたようだ。 何とかの松という処で休憩、だいぶ登ったと思ったが、まだ800mそこそこだった。 1150m
のピークまでは遠かった。みるからに急登だった。 前山は北アルプスもちょっと見えて展望は素晴らしかったが
まだ頂上までの3分の1残っている。そこからも急登みたい。この分では山頂着は12時になってしまいそうだ。
何しろ標高差1,000m余りを登るのだから、そう簡単ではない。


頂上の祠が見えて到着   西の方にはうす雲が拡がっている

前山から急登を登り切って水分を補給したとき、カミさんが棒が無いという。今日は雪山で使うスコップを持っ
て来た。自分では初めて使うのだ。カミさんのザックに入れてきたのだが、その柄の部分を何処かへ落として
きてしまったらしい。仕方がない。このまま登ることに。帰りに見つけよう。もし 後から登って来る人がいれば
見つけてくれるだろう。


真っ白な部子山へ歩いてみたいですねえ

上の方には樹氷が見られたが、これも帰りには無くなるだろう。右手の山の上に標柱なのか棒が1本見えて
山頂らしい。こうなるともうすぐだ。やがて祠が見えてきて頂上着。4時間も掛かってしまった。展望は申し分
なし。微風で暖かい。誰もいないしその後も誰も登って来なかった。今日の銀杏峰は我々だけだった。


雲は流れて間もなくまた白山はくっきりと現れました

スコップが使えなくなったので、昨日登った人が掘ったらしい場所を使わせて貰った。白山や荒島岳を望ん
で座る様になっていた。1本のビールを半分ずつ飲んで「うどん」と「すけろく」を食べた。食欲があるのは、ゆ
っくりとマイペースで登ってきたせいだろう。


下山開始 我々の足跡だけの銀杏峰を振り返る

 午後1時少し前に山頂を後にした。 最初は調子良く 下りはやっぱり早いなあ等と余裕だった。前山へ下る
手前でスコップの柄を見つけることが出来た。万々歳だ。やがて太ももが痛くなってきた。 だいぶ降りて来る
と前日までの踏み跡やスキーのブレーキ跡が雪面をひどくデコボコして、それが固まっていてとても歩きにく
い。「名松コース登山口」のところへ着くころには疲れてしまって、あとはふらふらと低い尾根と林道を車へと
歩いた。下りもツボ足だったが 2時間半近く掛かったのだった。雪の銀杏峰に登るのは、これが最初で最後
かも知れないと思った。

(’07年 2月13日)
2万5千分の1地図 「宝慶寺」 標高 1440.7m
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---- 参考までにGPSでの軌跡です ----
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。    (承認番号 平17総使、第657号) 」


この地図上の経緯度線は日本測地系にもとづいています。下図は2万5千分の1の縮尺ではありません。
等高線をハッキリ表示させるために拡大してあります。
001地点は車を置いた処


たまには私の写真も まあまあ元気でやってますよ