還暦つれづれ草


静かな大晦日

大晦日はとても良い天気になって、ちょっと買い物に出掛けたら、真っ白な白山の峰々が神々しく望まれた。
昨日だったかテレビのニュースで、元旦を剱の上で過ごす人達が雪道を登って行くところを伝えていたが、我々
は来年はどうなるか、近い処の雪山を少しは登ることが出来るのだろうか。

夫婦二人だけの生活になってから、もう16年程になる。子供達が帰ってくるとなると家の掃除や多少は御馳走
の用意はするが、誰も帰って来ないとなると、正月を迎えると云ってもだんだんと普段と変わりない状況になって
きてしまう。でも、少しは普段とは変わった物を食べてみたいと云う思いもあって 蒲鉾やイクラなどを買いに出掛
けた。また 韓国にいる孫へ送る粉ミルクの安売りのチラシを見つけて出掛ける。お一人様二缶までとあったので
カミさんと私とで二缶づつ購入した。 それを2日間やったので合計8缶となり、いつもの値段で購入するよりも1缶
半分は徳をした計算になる。

普段は滅多に飲まないワインなども買ってきた。ワインは、どれが美味しいか全く判らないので、一番安いヤツ
だけど 私の燻製チーズで一度ワインを飲んでみたかったのだ。今晩食べる年越し蕎麦も用意したし、これで今年
も年を越せるという訳である。
個人的には可もなく不可もないと云ったような一年だったような気がする。しかし、何か少し物足りなかったような
気がしないでもない。 それは、初めての山なり峠なりを一人で歩くということが、極めて少なくなってしまったから
ではないかと云う気がする。 誰にも会わずに、道のない山をぐるっと廻って林道に降り立った時の 「おうっ 着いた
着いた!」 と云う感動が、最近はなかなか味わえないのだ。 新しく迎える年には一人で歩く機会が増えるのか
気になるところである。

世の中ますます暮らしにくくなるみたいで、特に高齢者の生活には増税が直撃しそうだ。これほどはっきりと庶民
には大増税、大企業には減税という予算がつくられたのも珍しいのではないか。 なにはともあれ病気をしないで
元気でいることが生活を守っていくうえで一番大切なことなので、新しい年もなるべく歩き回るようにしたいと思うの
である。

(’06年12月31日)
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