福井の小さな山歩記


小春おばさんとゆく 岩篭山

小春おばさんは、岩篭山には登ってないしインディアン平原とやらを見てみたいとのことだ。私は一度市橋の方
から登っているので、それではと山集落の方から登ることにした。天気予報は夕方まではもちそうだ。曇天の下
敦賀に近づいて来ると、山々が白くなっている。これでは上の方では雪の上を歩くことになるかも知れない。

山集落の赤い橋を渡って左奧の堰堤手前に車を置いて、堰堤の前の橋を渡って歩き出す。すぐに枯れ葉の敷き
つめられた歩きやすい尾根道歩きとなる。 これがなかなか雰囲気のいい道なのだ。今日は私としては息のあが
らない とてもゆっくりとしたペースだ。それでも小春おばさんと私は汗をかいて 着ている物を脱いだり前を開けた
りと調節する。手袋も外したりと案外と気温が高いのか。


もうすぐの夕暮山と反射板 

小春おばさんとカミさんの会話が続いて、退屈することがない。話を聞いていると、小春おばさんの人となりがよく
判る。 登って行くと、苔むした石が散らばっていたりして私の好みの風景が現れる。その内に序々に雪が現れ始
めた。やがて歩きやすい尾根から、ロープが現れて尾根の急斜面を捲く様な道になるが、これが雪があるし土も
滑り易く、細い道なのでヒヤヒヤものだった。

そこを登り切ると樹木もなくなり、平坦な見晴らしの良い尾根となり、夕暮山の反射板が見えた。 そして完全な
雪道となる。小春おばさんは雪の尾根を歩くのは初めてだとかで喜んでいる。しかし、小春おばさんはスパッツを
 付けているが、私はズボンの裾が濡れてしまい、そうすると更に伸びて下がり哀れな状況となっているのだ。


岩篭山 山頂にて

雪の上には前の日のものだと思うが、踏み跡がはっきりと残っていたので、その跡を辿った。 夕暮山、反射板
そして市橋へ下る分岐点を通り、少し下って登り返すと岩篭山の頂上へ出る。なんとここまで3時間も掛かって
いた。 そこからインディアン平原を眺めたら、小春おばさんは「もう行かなくてもいいわ」と言うのだ。 私も、この
中途半端な雪の上を歩いて行きたくもなかったので、あっさりと中止と決めた。


岩篭山頂上から見るインディアン平原

360度の展望、空は灰色だが、近くの山ははっきりと見え、敦賀の海も眺めることができた。小春おばさんも
満足。で、もう12時近いので食事なのだが、この吹きさらしの処では寒くてたまらない。そこで風の弱い処まで
 戻る。今日は誰も来ないと思うので、道に陣取って乾杯となった。温かいうどんは美味しい。勿論 薫製チーズも。


風を避けて楽しいお昼 まずはビールで乾杯

帰りは例の尾根の横腹の道の下りは、さらにヒヤヒヤものだったが、そこを過ぎると、もう何の心配もない快適
な尾根道となる。後ろの二人の会話はますます弾んで、時間の経つのを忘れさせてくれたのである。3時頃に
車に到着。ちょうど小さい雨粒が感じられ始めたところだった。小春おばさん、来年は雲ノ平へ行きたいと言う。
これは岩篭山の様な訳にはいかないのですがね。

(’06年12月7日)
2万5千分の1地図 「敦賀」 標高 765.2m 往復約 8.3km
登り 3時間 下り 2時間15分 (いずれも休憩を含む ゆっくりペースです)
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---- 参考までにGPSでの軌跡です ----
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。    (承認番号 平17総使、第657号) 」


この地図上の経緯度線は日本測地系にもとづいています。下図は2万5千分の1の縮尺ではありません。
等高線をハッキリ表示させるために拡大してあります。 001地点駐車場所