福井の小さな山歩記


権現山 (越美県境)

南越前町(旧今庄町)と岐阜県境の高倉峠から直線距離で東へ1km程の所にある薮山だ。薮山と
云っても、高く伸びた笹薮の下には概ね踏み跡があるので、登りでは道に迷うことは無い。下りで気が
緩んで、踏み跡が不明瞭な頂上付近とか峠へ下る手前でちょっと迷うかも知れない。慎重に見回せば
大丈夫だ。

芋ケ平から高倉峠までの林道は、落石の為通行止めの看板が横に立て掛けてあった。 まさにその
通りで、側壁の崩れや路肩の崩れ、土砂の流出などがあり、至る所落石がある。峠までかなりの距離
があるので、峠に着いたときはほっとして、今日はもうこれで帰ってもいい様な気になったりもした。


高倉峠から登る斜面を見上げる 今日は雲が多い

10時頃に笹藪に突入する。私は石碑の上から踏み跡があることを知らなかったので、斜面の右手の
方から笹を分けて登った。笹は途絶える事無く続いて、1047mのピークの手前辺りだったか踏み跡に
入り、後はずっと山頂直前まで踏み跡を辿れる。踏み跡があるからと云って笹藪には変わりない。常に
両手を使って右へ左へと笹をかき分けながら進まねばならない。


権現山 ここまで来たら頂上へ行かなければと思う

1時間も過ぎて、この調子では途中で引き返そうかなあと思いながら進むと、権現山の山頂辺りが近く
に見えてきたので、これなら行くしかないということに。 上に行くに従い、多少は笹は少なくなってきた
様に思う。少し登りがあり尾根は南に向きを換える。

今日は楽チンで頂上まで行けたら、この南へ向きを換える処で北へ1040mのピークを目指して進み
その手前に石仏の祠があるそうなので、確かめたかったのだが、この状況ではとんでもない話しだ。


山頂より見る金草岳

2時間掛かって頂上に着いた。今登ってきた辺りが見えないだけで、展望は良い。金草岳が傍に
見える。他の山々は霞んでいた。今日はコンビニに寄らなかったので、とろろ蕎麦は無し。昨日買って
あった「高級ジャムパン」だ。 その前にボロニアソーセージと漬け物で豆ビールを飲んだ。美味しい。


頂上の三等三角点  少し明るくなったのでシャツを干す

同じ笹藪の道でも下りの方が歩きやすい。しかし、気が緩んで注意が散漫になるのか、踏み跡が
 不鮮明になると2回も方向を間違えて登り返したりと、登りより少しだが余計時間が掛かってしまった。
始めから終わりまで薮漕ぎ状態で、脚は打ち身の赤い斑点だらけになってしまったのである。

(’06年9月26日)
2万5千分の1地図 「古木」 標高1143.4mm 往復約3.5km 登り2時間(休憩含む)
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