還暦つれづれ草
孫に会いに韓国旅(9月6日)
帰国の日だ。予定より早く仁川(インチョン)空港に着いて、カミさんが少しの間、土産物を買いに店を廻った。
空港内はマシンガンを持ったポリスが巡回していた。登場手続きをしてから息子と3人で昼食を食べた。国際
空港の中ともなると、値段も高いが美味しいみたいだ。私は冷麺を食べたが、細かい氷が浮いていてとても冷
たくて美味しかった。セキュリティのゲートでは、靴を脱がされ、ズボンのバンドも外さなければならなかった。
小松空港とはだいぶ違っている。
順調に雨の小松空港に着いて、コーヒーなどを飲んでゆっくりしてから福井へ向かった。 韓国の息子の宿舎
にはシャワーしかない。一度外の温浴施設で風呂に入ったが、やはり風呂は静かに浸かりたいと思う。韓国
の風呂屋は子供がうるさく暴れていて閉口したのだ。 ゆっくり風呂に浸かって、久しぶりに生ビールを飲みに
近所の寿司屋に行った。 お馴染みの皆さんに帰国の報告もしなくてはならない。
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落ち着いて考えてみると、今回の旅行は、まず二人の孫の成長を楽しみに行ったのだから、その他のことは
多少我慢しなければならないのだろうが、息子夫婦もいろいろと考えて準備してくれていたので、予想以上に
楽しく過ごせて、カミさんなどはまたすぐにでも行きたい様な気持になっている。
私はカミさんに、一人で行け
ばいいのにと言うのだが、そのうちそういうことになるかも知れない。
食い物についてはいろいろと制限があった。カミさんは野菜が多く摂れたと感心していて味についてもたいした
不満はないらしい。私も一般的な韓国料理にはあまり違和感はないのだが、何しろ息子達はクリスチャンの人
達の中で生活していて、いろいろなしきたりがある。だから、日本に居ると韓国と云えば焼き肉をハサミで切る
イメージだが、そうはいかないのだ。別に牛肉を食べてはいけないのではない。蹄があって反芻する動物の肉
は食べてもよいのだそうだ。しかし、クリスチャンには菜食主義の人が多いらしいのだ。特に何代にもわたって
クリスチャンの家庭に育つと、そういうことになるらしい。
下の孫はベビーシッターに見て貰っているが、そのおばさんが我々が来たというので心を込めて作ってくれた
料理を持って来てくれた。その一つはプルコギという味付き薄切り牛肉の焼き肉と云う感じだったので、肉が
沢山あるなあと喜んだが、それは肉ではなくて、大豆のグルテンとかいうもので、肉に似せて作ったものなの
だ。一切れ二切れは食べられても、とても美味しいとは思えない。
春雨を使った料理も、油がきつくて食べられなかった。 もう少し醤油味をきつくしたらと思った。福井へ帰って
時々行く店で同じ物を作って貰ったらとても美味しかった。ベビーシッターのおばさんは、ああいう味に慣れて
しまっているのだろう。自分は美味しいと思っているのはいいのだが、だからといって人が美味しいと思うとは
限らないところが世の中難しい。
私は日本でいうところの小料理屋、会社の帰りにちょっと寄って一杯やるような、韓国では何と云うのか、ガイ
ドブックにある民族酒場でもいいような気がするが、そういう処で韓国のお酒を味わって見たかった。 しかし、
お酒を飲まない人達は、そういう処には行ったことがないのだから、案内して貰うのを期待するのは無理という
ものだろう。おかげでビール以外は、韓国のお酒は一滴も味わうことはなかったのだ。
楊枝については、環境などに配慮したデンプンで作った半透明のものが、飲食店に置いてあるとガイドブックに
はあったのだが、今回利用した店では見られなかった。 福井に戻ってすぐに、近くの米を作っている知人から
9月2日に刈り採って、5日に精米した新米のコシヒカリを10キロばかり頂いた。 早速いただいたが、やっぱり
日本のお米は美味しい。イカの塩辛でも欲しくなるところだが、クリスチャンはイカは食べてはいけないらしい。
今回韓国へ行ってみて、ほんとに簡単に行けるのだと云うことがわかった。今度また行ける機会があったら、次
ぎは山に登ってみたいとカミさんと話しをしている。
(’06年9月11日)
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