福井の小さな山歩記


カミさんと焼岳・上高地散策

<焼岳>
孫達が来る前にと云うことで、カミさんがまだ登ったことのない焼岳(北峯 2393m)に行き、次ぎの日
は上高地を散策することになった。焼岳は4年前の8月に山の会の人達と登ったのだが、生憎の天気で
今度はカミさんとでもと思っていたのだ。

前回のことはすっかり忘れていて登山口まで思ったより時間が掛かり、十番カーブの登山口から登り始め
たのが10時10分程前となった。今日この新中ノ湯コースの最後の登山者だろう。若い女性が一人同じ時
に登りだしたが、とても軽快な足取りで、すぐに見えなくなった。
次々と下山してくる人と挨拶を交わしながら2時間程で下堀沢の渕に出る。 丸太を組んだ短い梯子が
幾つかあったが、少しペースを乱されて、この辺りが一番苦しかった。休憩も多い。 でも、目を上げると
白い煙を出している山頂が見えるので、元気が出てくるのが判る。


白い噴気を出す焼岳北峯 この辺りは硫黄の臭いが漂う

間もなく火口の渕に出て火口湖を見下ろす。前回は目の前のこの湖も判らなかったのだ。ここで団体さん
が下山開始ですれ違う。そして焼岳北峰の頂上へ、3時間も掛かった。もうこの山に登ることは無いだろう
と、しばしあちこちを眺め回す。テンションの高いおばさん達もやって来た。そしてすぐに降りていった。なん
でも疲れて登りたくない人達を待たせてあるのだとか、忙しいことだ。福岡から来たというおばさんもいた。
皆さん申し合わせたようにスパッツを付けて、装備はバッチリだった。

 
       左上の写真:頂上にて       下の写真:噴火口     右上の写真:頂上から噴気口を覗く 登ってきた道が見える


みんな降りて行ってしまい我々二人きりになったので、ザックを置いた処へ戻って冷たいビールを飲んで
 温かいうどんを食べた。さて2時下山開始と準備をしていたら、焼岳小屋の方から女性が一人登って来た。
 一緒に登り出した方だった。 2時間で登ったので(我々は3時間)焼岳小屋の方へ行ってきたのだという。


水色の屋根の焼岳小屋 右下の上高地から登ってくる道が見える

すれ違ったときいい匂いがした。見たところしっかりとお化粧していたみたいだし、今日は月曜日なので美
容院で仕事をされているのかなと想像が膨らんだ。 福井にも月曜日に登られるすごい方がいますから。

彼女に続いて降り始めたが間もなく見えなくなって、我々は2時間半掛かって登山口に着いた。下りもこの
コース最後の登山者だったようだ。

<車中泊>
安房峠を越えて平湯へ向かう。峠を越えて樹林帯の中を走ると、ダケカンバの林とか雰囲気の良い樹林
が続く。「ひらゆの森」で温泉に浸かり、温泉街の横道へ入った処のラーメン屋でゆっくりと夕食を摂った。
そして今夜は車の中で寝るので、あかんだな駐車場に向かった。 ところがゲートが開かない。ガラガラ
なのに満車なので暫く待ってくれとのアナウンスなのだ。真面目に待っていたら翌朝の午前3時になるとこ
ろだった。ここの営業時間は午前3時から夕方6時までとあるではないか。もう7時近かった。

そこで平湯公共駐車場に場所を移動。バスターミナルの所で夕方からは駐車自由になるとあった。
月曜日のせいかガラガラで、車が隣どうしにならない様に停めて、すぐに寝る用意をする。 車の中は暑く
脚が自由に伸ばせないし、それに国道沿いで車がうるさいのでほとんど眠れない感じだった。

翌朝8月1日は、朝5時過ぎに起きだしてあかんだな駐車場に向かう。 午前中はここから上高地行きの
バスに乗れるのだ。 駐車場の端にテーブルをひろげてコーヒーを沸かしたりして、ゆっくりとビスケットや
果物を食べた。これがとても気持よいひとときだった。

<上高地散策>
8時前に上高地へ到着。ここでゆっくりと朝食にしてもよかったなと思った。何でも売っているし、まだ人も
少ない、テーブルも沢山ある。 トイレはチップ制で100円程度を納めて欲しいとあった。カミさんによると
お金を箱に入れる人は少ないらしい。


明神館と徳沢園の間の快適な道

上高地は、もう何年前か判らないのだが、カミさんと二人で蝶が岳・常念岳へ登ったときに歩いただけで、
河童橋の賑わいと徳沢園で大きな荷物を担いで行き交う人々の記憶がかすかにあるだけだ。そこで今回は
徳沢園まで行き、戻って明神池から往きとは川の反対側を通って河童橋へと帰ることにした。


道端に沢山目にする「ヤマホタルブクロ」(うろ覚えです)

徳沢園に着くと、みんなソフトクリームを食べていて、早速カミさんが買ってきて食べる。1個400円也。
蝶が岳への登り口の処で、降りてくる人登る人を見ながら、我々も昔此処から登ったのだなあと想い出そ
うとしていたのだが、いつも想い出す場面は決まっていた。


明神館前から見上げる明神岳

明神館まで戻って来ると往きより人が多くなっていた。すぐに明神池へ行ったのだが、池を見るのに300円
の拝観料とやらを払うことになっている。この池一帯は穂高神社の所有なのだろうか。池自体は良い景色な
のだが。300円取るのならもう少し何とかならんのかと言っている人がいた。凄い収入になるはずだ。

明神池から河童橋までは遊歩道に損壊があるとかで、自動車も通れる作業道を歩く部分が長い。河童橋
から来る人は子供連れが多いのだが、小さな子供連れでの往復はちょっときついような気もする。

河童橋の近くの川縁でビールを飲んで、カレーうどんを作ってたべた。昨日の後なので、今日は14km以上
を歩いたら疲れた。それに足に豆が出来たみたいだ。人出も凄いので、バスが混まないうちに引き上げるこ
とにした。


河童橋から梓川上流を見る 生憎 山がガスで見えない

十分に自然林の中で森林浴を楽しんだ。梓川に流れ込む小さい流れはどれも驚くほど綺麗な水だった。そそ
り立つ明神岳や前穂高岳も目の前に見上げることも出来た。帰りの4時間のドライブを考えると、今回はこの
へんで引き上げなければなるまい。 バスはあかんだな駐車場まで運んでくれた。 一日の駐車料500円也
を払ってあかんだな駐車場をあとにしたのだった。

(’06年7月31日〜8月1日)
2万5千分の1地図 「焼岳」「上高地」 焼岳の三角点は南峯(2455.4m)にあるが、進入禁止だ。
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中ノ湯の方へ下る団体のおばさんおじさんのパーティ


明神池(二の池)