還暦つれづれ草


ドクダミも花盛り

先日、くそ暑い日にカミさんと庭の草むしりをした。カミさんはしゃがんで手作業、私は手押しの芝刈り
機だ。昔は芝生だったのだ。ものぐさ夫婦では芝生を綺麗に維持するのは難しい。その内に、カミさん
のお袋さんがやって来て、除草剤を撒かれてしまったのだ。

今年は、我が庭のあじさいは何故か花を付けない。そこらじゅうのあじさいが花だらけというのに、庭の
の何本ものあじさいは、青々とした葉のままだ。それでもカミさんが一つだけ花が咲いていたのを見つけ
た。それに引き換え、ドクダミが広い範囲で咲いている。ドクダミも沢山咲いていると、なかなか綺麗な
ものだ。それで端の方の一群を残すことにした。

ドクダミで想い出すのが、ずいぶんと昔にカミさんのお袋さんが、今はもう盛りを過ぎてしまった孫娘な
のだが、当時その娘を見て「ドクダミも花盛りじゃのう」と云うたのだ。その娘の目の前で言ったのでは
 ないのだが、その娘の母親(お袋さんの娘)が「娘が知ったら傷つくじゃないの」と機嫌を悪くしたのだ。

婆さんはなかなか諺をうまく使う。昔の人はみなそうだったのではないかと思うが、私はこのとき初め
て、この「ドクダミも花盛り」という諺を知ったのだ。都会ではドクダミにお目にかかるのも難しいかも知
れないので、あまり使われないのだろう。番茶も出ばなと云うところだろうか。

山登りのときと同じようにすごい汗をかいて庭の草むしりは一応終った。シャワーを浴びてから食べた
冷たいそうめんが美味しかった。

(’06年7月3日)


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