福井の小さな山歩記


カミさんと湖北・天吉寺山

天吉寺山(917.8m)は、2万5千分の1地図「虎御前山」で、右から13cm、上から8cmの処に位置
する2等三角点のある山だ。山稜の直下の平地に大吉寺跡がある。貞観7年(865)天台の僧安然上人
により創建されたとある。


登山口 右の道を行く


登山口へは、野瀬の集落の大吉寺と彫られた大きな石碑のところから川沿いに山手へ入って行く。
登山口は支坊の大吉寺で、案内看板のある駐車可能の広場からだ。その山門の前を通って沢沿いに
登って行く。沢を離れて尾根に取り付くまでは、倒木があって歩きにくい。尾根を少し上がると、掘れた道
がつづら折れに登って行く。やがて「仁王門跡」を経て「手洗鉢」そして本堂跡となるのだが、夏草に覆わ
れて道も判りづらい。


大吉寺跡

大吉寺跡は帰りに観ることにして先へ進む。それで覚道上人入定窟も気が付かずに稜線に向かう道を
進んだ。アップダウンの無い尾根歩きは楽だけど快適なとは言い難い。涼しい風を感じたのはほんの一部
だった。両側の見通しはほとんど無いし、枝に頭をぶつけたりとなかなかの道だ。その内に道は笹に覆わ
れ掻き分けながら歩くことが続く。急登を過ぎても笹で、低く幹を広げた枝の下をくぐったりすると、頂上に
到達する。


天吉寺山頂

11時10分に着いたが 2時間半も掛かった。早く着いたらもっと先まで行ってみようかとも考えていたが
 この笹や雑草では歩く気はしない。頂上は狭く風も通らず暑い。その代わり冷たいビールが美味しかった。
東側の切り開きも狭くなっていて、おまけに今日はもやっとしていて、山もうっすらと見えるだけだった。

またまたコンビニの「とろろ蕎麦」を食べ、11時40分に頂上を後にする。注意深くリボンを見つけながら
歩いたつもりだったが、すぐに間違った方向に降りて、おかげで他の二つの山道まで確認してしまった程
だった。一つは野瀬の集落へ直接降りる道らしく、掘れた道だった。もう一つは登山口の支坊大吉寺へ
近道して降りる急な、踏み跡の薄い道で、我々はこの道を登り返して無事稜線に出たのだ。

あとは迷うところもなく降り、夏草の繁った大吉寺跡を少しうろついて2時半に登山口へ戻った。脚が遅い
こともあるが、上の方で迷ったおかげで登るよりも時間が掛かってしまった。でも、高速道路のETC通勤
割引時間帯までには時間があって、余裕?の山行で、小谷城跡に立ち寄ったりしたのだった。


大吉寺跡にある源頼朝供養塔

登る時期がよくないのだろう、笹藪だけが記憶に残るような山だ。この時期お薦めではない。山つつじは
沢山咲いていたが、ガクアジサイはこれからみたいで、ササユリはつぼみも未だ見られなかった。

(’06年6月12日)
2万5千分の1地図 「虎御前山」」
今回GPSの軌跡は、谷沿いから尾根に取り付いた辺りまでうまく記録出来ず
掲載するのをやめました。それに迷った時は電源をOFFにしていたのでした。
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覚道上人入定窟 大吉寺跡のちょっと上