還暦つれづれ草


一人暮らしは

息子家族が海外へ赴任する日が だんだんと近づいてきて何かと気忙しい。ビザも下りたそうで、来週には
我が家のカミさんが、茨城まで引っ越し準備の手伝いに行くことになっている。二人の孫の子守りや家の中
の片づけとか大掃除とかだろう。息子の代わりの人が入居するから、綺麗にして置かねばならないのだ。

そこで来週半ばから十日間ばかりは、私一人で生活をしなければならなくなった。 問題は三度の食事だ。
たまには外食もいいが、毎日と云う訳にはいかない。第一お金が続かない。 カミさんは、野菜をどのように
して摂るかだと云って、キャベツを電子レンジでしんなりとさせてポンズで食べればいいと云う。玉葱や人参
と一緒に炒めることぐらいはするのだが。

以前、ここに書いた冷凍のかけ蕎麦や冷凍のスパゲッティも買っておくことにした。 ちょうど今日は冷凍食品
が半額だと新聞の折り込みチラシにあったので二人で買いに行く。 お一人様5個までとあるので、二人で行
けば10個買えるという訳である。我が家は冷凍食品をほとんど使わなかったので、何か美味しいものはな
いか、半額だしこの機会に開拓してみようということになってギョウザを二袋買った。 我が家では、ギョウザを
 家で食べたという記憶は、ここ10年の間に2回位しか無かったように思う。 ラーメン屋では時々食べるのだが。
山へ同行される方がよくギョウザを持ってきて山頂の宴会で焼かれるのを見ると、皆さんはご家庭でよく食べ
られるのだろう。冷凍のギョウザがどんな味か楽しみだ。

一日に一回は御飯を炊かねばなるまい。好きな糠漬けはどうなるのか。カブでも買ってきて毎日糠床を掻き
回すか。 山歩きをしたときや遠出をしたときは、面倒だから外食になるか出来合の物を買ってきて食べる事
になると思うが、これは致し方ないと思う。それも楽しみの一つなのだし。

昔の単身赴任の時の生活を想い出す。納豆や缶詰そしてタクワンをよく食べたものだ。金曜日の夜は、高速
道路を飛ばして家に帰って食事ができたので、食事についてはそんなに苦にならなかった。その他の諸々の
ことに較べれば、食事の事などたいした問題ではなかったということだろう。

数日前の新聞に、塾などで忙しい子供に「ひとり食べ」というのがあって、母親にも子供と食事をする余裕が
なく、子供にとっては母親等からの干渉が無く、ぼーっとして食べられて「心地いい」のだという記事が載って
いた。うるさく質問を浴びせる母親もいるから、この子供の心境が判る様な気もする。大人だってそう云う心境
になる場合もありますから...。

(’06年3月9日)

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