福井の小さな山歩記


横山岳・墓谷山

横山岳(1131.7m)はブナ林が素晴らしいということなので、紅葉にはまだだが、早く登りたくなって
やって来た。ついでに隣の墓谷山(737.8m)を廻って来ることにする。 時間が掛かりそうだし、脚が
遅いので1人では珍しく、木之本インターまで高速を使って、7時半から歩き始めることが出来た。

白谷登山口の駐車場に車を置いて、林道を東尾根登山口へ。35分ばかり掛かったが、登りがあって
汗をかいてしまう。おまけに雲行きが怪しくて少し雨が感じられる。登山道入り口はぐじゃぐじゃだった。
急な斜面をジグザグに登って行くが、ブナ林の東尾根に載るまでは急登が続き、途中休憩して大福を
1個食べる。







やがてブナが見え始め、歩きやすくなる。特別大きなブナが揃っているということではないが、なにしろ
ずーっとブナ林なのだ。私は脚が遅いので1時間位はブナの中を歩いた気がする。こんな処は初めてだ。
残念なのは空模様で、少しは明るくなってきたのだが、雰囲気は良いのだが写真を撮るにはいまいちと
云うところだった。

ブナ林を登り切ると、見晴らしのいい岩峰に着く。後ろの方からテンポのいい鈴の音が近づいて来て、男
の人が追いついて来た。すぐ1131mとある東峰で休憩。大坂からやって来たという男性は、今日は代
休だそうだ。こちらの方の山を歩いているとのことで、西方ケ岳や岩篭山、赤坂山等々沢山登っているら
しい。私が今日は高速で2千円も使ってしまったと言ったら、山登りって案外お金が掛かるんですよねと
云っていた。子供と一緒に登りたいが、この山はちょっと無理みたいだと笑っていた。 まだ若いお父さん
なのだろう。

そこでカップラーメンを食べるらしかったので、私は風で冷えてきたので西峰で食事をすることにして先へ。
両側が良く望める痩せ尾根の部分もあり、あっと云う間に西峰に着く。ここは見晴らしが無い代わりに風
が無くて、ちょうど陽射しも出てきて暖かい。コンビニのとろろ蕎麦とビールで食事をしていたら、その男性
も到着した。

 
証拠写真です

鳥越峠までの下りはきつく、1時間10分程掛かった。かの男性はここから下山するので別れる。今日は
すがすがしくて良い山登りが出来たと云っていた。そこから墓谷山へ、とても歩きやすい道だ。段差という
ものがないのだ。599mのピークだと思うが、降りて行く道と思われる処があったが、珍しく下山先を示す
標識は無かった。二つ目のピークを過ぎると真っ直ぐな急登があって、墓谷山の頂上に到達する。

 
証拠写真です

ここから戻って、先程の下山道を使うか、このまま観音堂経由で遠回りして帰るか少し迷ったが、せっかく
だからと観音堂経由で降りることにする。ここもなかなか急な下りがあったが、どっちみち、あと一時間位
で山道も終わるのだと思うと落ち着いて降りることが出来たみたいだ。観音堂の周囲は散策路が整備され
ていて良い処なのだが、あまり人が訪れているとは感じられない。そこから旧道というのがあったが、階段
は嫌なので遠回りして林道をくだって登山口へ出た。


南卦寺観音堂

出た処の舗装道路が白谷登山口へ行く道と勘違いして少し反対にいったりしたので、杉野の集落を抜け
車の処に戻るのに1時間程歩いてしまった。もう私の車だけと思ったら、バスが2台停まっていて、運転手
が二人、人待ち顔で立っていた。10時に東尾根廻りで登り、3時に戻る予定が1時間近くオーバーしてい
ると言う。バス2台分の団体さんでは、ロープがあったりすると時間が掛かるし、この日程には無理がある
様に思える。私は4時5分前に駐車場を後にしたので、団体さんのその後は判らないが、この山が日帰り
登山バスツアーの対象になる山だと初めて知ったのだ。ブナの林のおかげなのか。

('05年10月25日)



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