福井の小さな山歩記


雪山一転文殊山

今日は、私に合わせてゆっくり登るからと大野市の大嵐山(1090.5m)へ誘われて、雪の尾根の素敵
なブナ林を期待して出掛けたのでした。しかし、どうも途中眺める山々の雪が少ない様子なのだ。そして
下打波から谷山川沿いに大嵐山の取り付き地点に来てみると、あれれ、全く雪が無くて薮のひどい急斜
面となっている。これではあかんと、しばし林道の両側に沢山芽吹いているフキノトウの芽を摘みながら、
どうするかを相談する。結局今日は山菜採りにしようと、まずはコゴミだと越前甲の麓に向うことになる。

ところが、例年沢山あるという処に来てみると、皮肉なことにそこは厚い雪に覆われていたのである。致し
方なく予定を変更、今度は文殊山のカタクリを見に行くことになる。天気はだんだん回復して青空も見えて
きた。ドライブもなかなか大変だ。

北鯖江パーキングエリアの東の道路沿いに水場があって、沢山の方達が水を汲みに来ている。橋立と云
うところらしい。そこに車を停めて山道へ入る。暫く登ると青葉台団地からの道との分岐点に出る。そこから
少しで橋立山(261.3m)の山頂に着く。放送用のアンテナや建物がある。鞍部へ下ると案内板があって
四方谷町から道が上がってきている。

そこまでも道端にちらほらとカタクリの花が見られたが、尾根をさらに登って行くと、そこら一面カタクリの花
だらけの処に出る。初めて見る風景だ。ベンチが二つあるので、そこで昼食宴会とした。どうしてもカタクリ
の花を踏みつけてしまいそうなのだ。食事は豪華だった。ビールを飲みながら、焼き鳥や餃子、温泉カレイ
等と出て、具沢山のうどんで終わったのだが、これが美味しかった。茸や菜、肉や貝柱、ちくわ等々が入っ
ていて汁の味がとても美味しかった。


写真はうまく撮れませんが この何倍もの面積に咲き乱れていたカタクリの花

結局今日は奥の院(350.5m)まで行くことにする。途中カタクリの群生はあちこちに見られたし、薮椿の
群落もあって赤い花を沢山付けていた。私は初めて知ったのだが、ユキザサが密生していて、その新芽が
天ぷらや味噌和えやおしたしで美味しく食べられるという。皆さん沢山採っておられたので、私もカミさんに
見せるために一掴み採ってみた。

 
ユキザサの新芽

黄色のヤマブキもひとかたまり咲いていて 「ななへやへ花は咲けども山吹の味噌ひと樽に鍋と釜敷き」など
余裕のあるハイキングには学のある言葉も出てきたりする。やがて奥の院へ到着、暫く周囲を眺めて引き返
した。最後、青葉台団地へ向けて降りた。短い距離だが急だ。あまりお薦めコースではないが、途中帝釈社
旧跡地があり、登山口には「橋立山(帝釈山)登山口」とあった。

コシアブラの木は、今日の道沿いには少なかったが、5つか6つの芽を摘んだ。全体的に小さくまだ早かった。

('05年4月13日)

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